本日は、嶋村吉洋さん著作 PHP出版「となりの億万長者が17時になったらやっていること」を紹介します。
嶋村さんは、10代で起業し、実業家、投資家、映画プロデュ―サーと多角的に活躍し、ソーシャルビジネスコミュニテイを発足し、100以上のプロジェクトを創出しているそうです。
目次
序章 「人とのつながり」がビジネスを決める時代になった!
第1章 幸せな億万長者は提示になったら何をしているのか?
第2章 社外の「仲間」が仕事とお金をもたらしてくれる
第3章 どこに出向き、どんなふうに自分をアピールするか?
第4章 仲間を信頼すれば、ビジネスは拡大する!
第5章 「投資家の発想」を持つ人だけが稼げる時代へ
終章 結局、コミュニテイを持っている人が最後に勝つ
➀「人とのつながり」がビジネスを決める時代になった!
著者は、映画制作、株式投資、不動産投資、会社経営、コンサルタントと多岐にわたっており、沢山の仕事ができる理由は、チームビルデイングコラボレートという形でコミュニテイを作り仕事をしているからだそうです。
ここに至った理由は、➀仕事にはバケツ運びとパイプラインを引く仕事があり、結局普通の人は苦労して水を運ぶ仕事をして、苦労して働き続ける人生を送るのに対して、パイプラインを引いた人は金持ちになる。
つまり考え方の根本が異なると、どんなに頑張っても人生に差がついてしまうということだったそうです。
では、幸せな億万長者になるためには何が必要か。
➀人的資本-必要なときに労働をし、自己実現を果たせるだけの能力やスキルを持つ
②金融資本-自由に生きられるだけのお金
③社会資本-互いに助け合い、刺激を与えあう人間関係のコミュニテイを持っていること
この3つなんだそうです。
この③の社会資本、仲間がいれば、ビジネスは失敗しない。
「人が集れば、情報も集るし、面白いアイデアが生まれる。」
烏合の衆が何らかのイベントを企画したり、何でも屋的なちょっとした商売を始めたりして、だんだんとコミュニテイが拡張していく。
その過程で集った人も入れ替わり立ち替わりで、新陳代謝を繰り返すことになるが、それが嶋村さんたちの形の始まりだったそうです。
例えば、10人の人間がいて、毎回1人2,000円くらいの飲食をする。
合計で2万円。
月5回集ると10万円。
例えば、3倍の30人になったら、「どこかに共同のオフィスを作ればいい」という話になる。
このようにして、最初からお客さんが自分たちの仲間で確保しているから、まず失敗がない。
コミュニテイに関わる人間が増えれば増えるほど、あらゆるビジネスが実現できる可能性がある。
必要なのが、すべて「人とのつながり」だけ。
これが、幸せな億万長者になる人が大事にしている考え方なんだそうです。
②「会社依存」を抜け出すための意識改革
人が集まっても、飲み会だけでは、2度、3度と集ろうとしない。
コミュニテイを拡張するためには、何をすればよいか。
それは、「当たり前のことを当たり前にやる」ということなんだそうです。
例えば
・内容がなくても即レスを徹底する
・約束の時間ギリギリではなく、最低でも30分前に到着する
・自分が他人にしてほしいことを、まず自分が行う
・どれだけ忙しくても適度な運動をする
・無駄なサブスクリプションなどがないか見直し、極限まで固定費を削る
・毎日短時間でも読書をする
・毎日親に感謝の連絡をする
・自分から気持ちの良い挨拶をする
・思いついたことは、その場でやるか、すぐにタスク化する
・何時に寝ても、毎日同じ時間に起きる
・可能な限り、アナログでコミュニケーションをとる
・きちんと謝る
・あるべき物があるべき所に必要なだけある状態を保つ
・必ず「沸点」を超える仕事をする
・トイレを使用した後は、必ず軽く掃除する
・何かをもらったり、恩を請けたら、後日お会いする際に具体的にお礼を伝える、またその 関係者の方に嬉しかったこととして伝える
・一つ買ったり手に入れたら、同じ目的のものを一つ捨てる
・次の人が使いやすいように、その場を去る時は現状復帰以上に整える
また、例えば本を書く場合でも、1週間や2週間では、7ページとか14ページの文章にしかならないが、1年365日、毎日1ページずつを書き続ければずいぶんと厚い内容になる。
これが、著者が言いたい当たり前のことなんだそうです。
ちなみに、「普通の人がこうして億万長者になった」という本によると、
➀好きなこと、得意なこと、喜ばれることを仕事にしている
②誠実なこと、健康なこと
③運が良いこと
④危機を乗り越える力があること
⑤人に応援されること
⑥メンターがいること
⑦パートナーと良い関係を持っていること
⑧子供の教育を独特に考えていること
⑨長期的な視野を持つこと
⑩決断を上手にすること
「好きなことを仕事にする」の次に、真っ先に挙げられていることが「誠実であること」で、それはずっと大切になってくると著者は言います。
何故ならそれがコミュニテイ運営の根幹に関わることだからなんだそうです。
「人から信頼されること」が、「能力が高いこと」よりも、仲間として大事にされやすくなるのだそうです。
更に、「人に応援されること」自分を応援してくれるコミュニテイを作り上げることが大事なんだそうです。
ちなみにだいたい商売で失敗する人というのは、「お店を作ってから、お店に来てくださる方を中心に、コミュニテイを作ることを考える」のだそうです。
一方、最初の時点でコミュニテイがあれば、状況は全て変わる。
それは、出店したときから、コミュニテイにとっては、「待ってました!」だからなんだそうです。
ようやく○○さんのラーメンが食べられますなんていうことで、メンバーによってはたくさんの友達と共に毎日のように来てくれることから、固定費は賄えてしまうんだそうです。
それが嶋村さんのコミュニテイでは、自分で商売を始めようと考える全員が、できるだけ多くの仲間に、自分のやりたいことを公言していくそうです。
また、コミュニテイというのは、単純で、中から成功者が出れば出るほど、自分にとって得になる。
お店を出せば新しい人脈が広がり、資金力は増し、ノウハウも蓄積される。
それがコミュニテイ内で共有される。
その為には、当たり前のことを当たり前にやる。
そんな当たり前や誠実さの延長にある結果が、愛され、結果として「成功する」とか「億万長者になる」ということだそうです。
③成功する考え方の癖、成功しない癖
億万長者と平均的な人の違いは、「選択肢をどれだけ持っているか」だと嶋村さんは言います。
例えば映画製作の話を平均的な人たちにすると、「そんなの無理だよ」と言われる。
一方、億万長者の人たちに同じ話をすると、「どうやったらそれを実現できるか考えてみよう」と言われる。
会社に属する人が一番損するのは、「自分に限界を設けてしまうこと」なんだそうです。
また、「自分のお金」とは関係のない「会社のお金」を使用して、あとは責任を取らないことに慣れ切っている。
この感覚も自分が経営者になったときにかなり苦労することになるそうです。
では、王道での成功ルールを目指すならば、何を目指すか。
それは「いつでも会社から独立できる人間になること」を目指すべきではないかと嶋村さんは言います。
そのためにもまず「集まる場」を作ること。
そのために「コミュニテイ作り」を最低3年間地道に継続すること。
その際、多くの人が知人と仲間を区別していない。
あなたと負荷をかけあい、目標を達成していく仲間ではないことが多いそうです。
誰かと出会ったきっかけはネットであったとしても、リアルに会う機会を効果的に作り、じっくりコミュニケーションを取ることで、知人が仲間になることはある。
では「何をやるのか」を見つけるために、嶋村さんは、皆でビジネスについて勉強をしたり、商売している人の話を聞いたり、皆で意見を出し合うような勉強会から始めたんだそうです。
また、最初は「質」を求めるのではなく、集める人の「数」にこだわること。
結局のところ、沢山の人にコミュニテイの価値を伝え、価値観が合う人だけが残る。
こういうことを延々とやっていくことで、質が担保された3人の仲間が誕生するそうです。
尚、一般の人がコミュニテイ作りの前に商売を始めてしまうと、大きなリスクを抱えることになる。
またコミュニテイを作るにも一般の人は知名度を持っているわけではないため、苦戦する。
しかしそうやってコツコツと地道にやることで、コミュニテイ作りの感覚を磨いていくのが良いんだそうです。
そのためには「何か面白いことをやろう」と企画を考える。
コミュニテイの拡張は、「これをやったら面白いよね」と考える人をどれだけ輩出できるかが重要だといいます。
更に企画力で人を呼び込むと同時に心掛けていきたいのは、「自分自身を売り込んでいく」という姿勢。
例えばあるコミュニテイ内で、ある人がもともと興味を持っていたファッションやデザイン、グラフィックソフトを使ったアートを描くのが好きだったため、自分独自のデザインをコミュニテイ内に披露していった結果、仲間が作った小売店で売ってもらうよう交渉し、いつのまにかアパレルブランドになり、独自のショップの立上に繋がったそうです。
まずはコミュニテイに属し、その中でゆっくり自分のコミュニテイを増やしていく。
商品化するほど自分のスキルに興味が持てないという人も、コミュニテイを「壁打ち」代わりにして、「こんなのどうかな?」と意見を聞けばよい。
結果、自分の創作物(考え)にお金を払ってくれる人を10人作れば良いんだそうです。
尚、そのためにはコミュニテイメンバーに「何かを提供すること」から始める。
更に「自分が得をしたい」のであれば、「誰かに得をさせること」をまずは考えなければいけない。
自分が仲間にしてほしいことを、まずは自分が行う。
そして神経質なくらい、自分が行ったことの結果と評価を気にして改善する。
億万長者レベルで稼いでいる人というのは、無料の法律相談だったり、あるいはちょっとした頼まれごとを無償で引き受けたりと、案外気前よく無駄をやってくれる。
人に出したものは最終的には自分に返ってくるんだそうです。
尚、会社を超えたコミュニテイを作るために、「どこかに基地を持つ」というところから始める。
その理由は「定期的に顔を合わせる機会を作らないと組織は簡単にバラバラになってしまう」
そして結束力を高めるような「仕組」を作っていく。
何より自分がコミュニテイのリーダーとなり、それを拡張しようという意志があるのであれば、自分の考え方や目標、アイデアを、自分が率先して発信していくとよい。
そしてコミュニテイが成功するかどうかのカギは、「共通の言語」を皆が共有しているかどうかだと考えるそうです。
そして共通の言語を持ったうえで、共通の価値観を持つそうです。
嶋村さんの場合、
・人にしてもらいたいと思うことを、まず人に行うこと
・求めるものを、明確に、具体的に、肯定的に決めること
・結果を先に決めて、原因を後で作る事
・大切な人が大切にしていることを大切にすること
・他人や状況、環境のせいにせず、結果の原因は自分の選択であるというところに立つこと
・他人との比較ではなく、過去の自分を超えること
・思いを具体的な行為に移すこと
・共に勝つこと
・基本を愚直に徹底的にやること
・言葉以外の93%で表現すること
などだそうです。
そして共通の目標を決めるんだそうです。
たとえば、「コミュニテイメンバー全員が資産1億円を達成する」であれば、それでも構わないんだそうです。
同時に「どういう人がお金持ちになるのか」「そもそもお金を儲けて何をするか」を考える必要がある。
この「初期設定を明確にする役」はコミュニテイを立ち上げる人間にしかできないことであり、共通の言語、価値観、目標の設定を率先して旗振り役を努めて行く必要があるんだそうです。
尚、意思決定者を明確にし、自分たちが目指している方向に向けて、皆が納得する舵取りを公平に実行していくことが、コミュニテイの意思決定者、リーダーには求められる。
このとき重要なことは、仲間と十分に協議するが、意思決定の際、仲間の同意は不要とすることなんだそうです。
更に、嶋村さんがコミュニテイ作りをしている中で、絶対に仲間に入れないのは、「悪口を言う人」なんだそうです。
過去関係のあった人や会社の悪口をいう人は、嶋村さんは絶対に仲間に入れない。
コミュニテイを運営する人間にとって魅力的なのは、人を褒めたり、価値を付けることが身についている人だそうです。
④チームの輪を広げる「すごい仕組み」
コミュニテイは、自由である反面、会社のようにしょっちゅう皆が顔をつき合わせているわけではない。
その分、人を褒め合う組織を作る。
「すごいね」「面白いね」「よくやったじゃん」
また、ある億万長者の方は、「応援したことに対して、アポの帰りに「今日はありがとうございました!」と言ってくるやつはアシストする」
つまりものすごく「良いことをしたな」という感触を得られる人が応援される。
最強の仲間を作りたいなら、「相手に対して、自分は何ができるか」を必死になって考えるべきだと嶋村さんは考えるそうです。
⑤仲間を信頼すれば、ビジネスは拡大する!
嶋村さんは、成功事例として中国の携帯メーカーのシャオミ(小米)を挙げています。
元々投資家であった雷軍さんが、2010年に創業した際、最初に作ったのがSNSによるコミュニテイだったのだそうです。
スマホの使い方からネットの活用法、SNSの利用法など巨大なフォーラムを中国国内に立上、コミュニテイの意見を反映してスマホとアプリを開発するシャオミを創業したんだそうです。
つまり「自分たちが会社に提案して商品開発をしている」という意識が強く、大きな成功を収めたそうです。
日本人の理系のエンジニアのある方も、IT系の企業に入社し、システムエンジニアの仕事をしながら起業を考えるようになったそうです。
まずは人とのつながりを大事にし、人間関係を広げていく。
そして食の情報を発信し、食事会のようなイベントを開催したり、開業に向けた勉強会を開催し、地道に自分のコミュニテイを作る。
彼のコミュニテイには、自分と同じように「飲食店をやりたい」と思っている人が多い。
それなら仲間と2人で「飲食店型のレンタルスペース」を開業。
食のコミュニテイを運営しているので、このスペースを利用したい人はすぐに集まる。
こうした店舗を運営しながら、8年目に自分でも料理を作るレストランにチャレンジしたそうです。
⑥自分の所感-オンライサロンより分かりやすいコミュニテイ作り
商売をやるには、まずはコミュニテイを作り、その中でお金が回るようにすることで、新しいビジネスをやっても、成功してしまう。
この仲間を集めていくという発想は、私には欠けていました。
会社とは別にコミュニテイを作ってしまう。
少し考えてみます。