「努力革命」を読んで-Chat GPTを避けていた自分が恥ずかしい

本日は、Chat GPTを使いこなし、「成功」と「成長」のあり方が全く変わったことを極めて平易に説明している「努力革命」を紹介します。

著者は、あの伊藤羊一さんと尾原和啓さんの共著です。

尾原 和啓さんは、情報収集の仕方で、以前大変お世話になった方です。

Chat GPTが一人ひとりに提供してくれるのは、今まで「頭の良さ」を駆使して「経験」を積んでいく人、「センス」のいい人が賞賛を掴んでいく人を合わせた力だそうです。

こんな「頭の良さ」、「経験」、そして「センス」もコピーでき、誰もがラクして楽しく成長しながら、多くのチャンスを手にできるようになる。

それを著者は、「努力革命」というゲームチェンジだと呼んでいます。

序章 Chat GPTがもたらした3つのゲームチェンジ

第1章 Chat GPTで壁打ちする

第2章 「頭の良さ」はコピーできる

第3章 「経験」はコピーできる

第4章 「センス」はコピーできる

第5章 ChatGPT時代の学び方

第6章 それでもコピーできないものがある

第7章 「やるべき」ではなく「やりたい」を起点に

第8章 普通の人だってこんなに高くまで行ける

➀Chat GPTがもたらした変化その1「80点」が合格ラインではなくスタート地点になる

2023年11月にサービスを開始した「Microsoft 365 Copilot」を使うと、わざわざプロンプトを入力しなくても、生成AIが僕たちの代わりに仕事をしてくれる。

例えばTeamsでのオンライン会議が終わると、AIが議事録を作成し、Outlookのカレンダーやタスク表に、それぞれの役割に応じたToDoリストが反映される機能までついたそうです。

更に、前回のA社に行った時の商談内容をAIが要約してくれ、更にプレゼンのたたき台まで作ってくれる。

僕たちがすることは、AIがつくった叩き台から良いものを選び、「見積の数字はこれがいいか、他社の価格動向を調べてみてくれる?」とAIに細かな調整をし、あとは実際に訪問するだけ。

つまり、ホワイトカラーと呼ばれる職種がやってきた多くの「80点までの仕事」をAIがやってくれるようになり、いかに100点、120点を目指せるかが勝負になる。

リクルートでは、サービスを設計するとき「当たり前価値」「ワクワク価値」に分け、要件を満たすことは当たり前で「ワオ!」と感動させる水準までいって初めて、お客さんが惚れ込んでファンになってくれる。

そこで、いかに時間をかける「当たり前価値」をクリアするか、そのうえで「ワクワク価値」に注力できるかが問われるそうです。

これからChatGPTが「当たり前価値」までやってくれるようになると、みんな「ワクワク価値」という土俵で勝負することになる。

いかに「ワオ」を生み出せるかが競争になってくるそうです。

②あらゆる物事は「個別化」していく

Chat GPTの特徴のひとつに「個別化」があるそうです。

例えば「新NISAってなに?」という質問には、Chat GPTは一般的な回答を返しますが、「小学生でもわかるように説明してください」というと回答し直してくれる。

これまでの授業についても、Chat GPTを先生にすれば、教科の内容で分からないところがあっても、「ちょっと難しいから、小学校2年生でも分かるように説明してください」と訊ねれば、何度でもわかるまで説明してくれる。

ビジネスの現場でも「100人の能力や適性に合わせて100通りのマニュアルをつくってください」といえば、あっという間に作ってくれる。

このような「個別化」が進み、ビジネスや社会の在り方が大きく変わっていくそうです。

③正解主義から修正主義へ

これまで私達は、「物事には正解がある」という前提のもとに生きてきた。

自動車をつくるのに必要なことはミスがない事であり、ブレーキの利かない車があっては命に関わる。

いかにミスなく品質の高いものを提供できるか。

そのために必要なのは、最短距離で正解にたどり着く力であり、正解主義で回る社会というのが、戦後日本の勝ちパターンだったと著者は分析しています。

しかし、あらゆるものにAIが組み込まれ、80点の答えを先回りして準備してくれると、もはや正解を出す力だけでは勝負できない。

つまり、これからは、「一発必中」で正解が出せる人よりも、不完全でもいいから数をうって、その中で軌道修正しながら正解を見つけていける人が有利だと考えるそうです。

その中で、「これ好き!」「面白い」を発信できる人。

ひとつのことが圧倒的に尖っている人が修正主義の社会で活躍のチャンスが広がると考えているそうです。

普通の人が、仕事に必要な「頭の良さ」や「経験」や「センス」を身に付けるには、時間を掛けてコツコツ努力することが必要だった。

しかしChat GPTを使えば、「頭の良さ」や「経験」や「センス」も、簡単にコピーし、手に入れられる。

これが筆者がイメージするChat GPT後の世界です。

④Chat GPTで壁打ちする

この本の提案内容として、Chat GPTを壁打ちの相手として使うということだそうです。

壁打ちとは、壁に向かってボールを打つように、相手に話を聞いてもらい、相手からきた答えを打ち返すことを繰り返しながら、自分の考えを整理し、アイデアを練ったり、問題の解決策を探したりするプロセスです。

具体的には、「ざっくり→じっくり」の以下のステップで行うそうです。

①まずはざっくり

②問題を小分けにする

③打ち手を考える

④絞り込む

⑤じっくり質問を繰り返す

尚、Chat GPTとGoogleなどの検索エンジンはまったく別物で、検索エンジンはいまある情報から探す事に対して、生成AIはいまないところからつくる。

既存のテキストや画像などのデータから学習した情報をもとに、新しいコンテンツを生成する。

つまり、Chat GPTは対話(チャット)しながら新しいものを一緒につくっていく「共創」ツールなんだそうです。

その際、「まずはざっくり」。

例えば「キャリアアップの大切な要素を教えてください」と問いかけると、

①目標設定、

②スキルの獲得と向上、

③コミュニケーション能力の向上、

④人間関係の構築、

⑤リーダーシップの発揮、

⑥柔軟性と適応力、

⑦自己マーケテイング、などが出てくるとします。

次のステップで「問題を小分けに」し、自分がコミュニケーションを強化したらよいと考えたら、職場で必要とされるコミュニケーションスキルについて聞きます。

そこで出てきた

①明確な表現力、

②能動的なリスニング、

③適切なフィードバックの提供、

④エンパシー、

⑤効果的なチームコミュニケーション、

⑥ストレス管理、

⑦柔軟性と適応力などが出てきます。

ここまででChat GPTを使って問題解決をするための基本的な問いですが、この先の絞り込み、すなわち前提と制約条件の追加がより望ましい回答に近づくそうです。

前提とは、キャラや場面設定のようなものです。

例えば自分の役割、Chat GPTの役割の設定(敏腕マーケター)、ターゲットの設定などです。

また制約条件は、回答数の設定(考えられる要因10個)、文字数の設定(140字以内、箇条書き、ツリー構造など)、用途の設定(ビジネスメールへの書き直し、To Doリスト作成、5つのステップに)などを入れます。

更に、違う視点を得る(なるべく沢山の観点を挙げる、〇〇について〇〇と考えているが別の視点があれば)、具体度、抽象度を高める(〇〇について具体的に10個、抽象化)といったこともあります。

さらに、同じ質問でも、再生成のボタンを押せば、少しずつパターンを変えて教えてくれることから、「最初から一発必中で回答を求めようとしない」ことはChat GPTを使いこなす鉄則なんだそうです。

尚、深津式プロンプトは、「あなたは〇〇です。」以下の制約条件と入力文をもとに、最高の結果を出力してください。

制約条件「文字数は300時程度、小学生でもわかるように。重要なキーワードを取り残さない。文章を簡潔に)

入力文(要約してほしい文章を入れる)

⑤「頭の良さ」とは「引き出しの多さ」と「つなげる力」

そもそも「頭の良さ」とは何か。

シンプルにいうと「引き出しの多さ(=知識量)」と「つなげる力(=推論力)」だと著者は言います。

つまり頭の良い人は、沢山の引き出しを持っているので、同じものを見ても、そこにたくさんの「意味」を見つけることができるそうです。

この能力をChat GPTを使うことで誰でも簡単にコピーすることができるようになったそうです。

更に頭の良い人の特徴は、「自分ごと」に惹きつけて考えられることなんだそうです。

マッキンゼーで使われている「空・雨・傘」フレーム。

空が曇ってきた→単なる事象。

雨が降るかも→事象から導かれた推論。

傘を持って行った方がいい→意味のある情報。

あらゆる事象を分析した上で、だから〇〇という手を打つべきという意味ある情報を導く出すことが、マッキンゼーが作成するレポートに何千万円という価値がつくことになります。

Chat GPTを使うことで誰でもその力が身につくそうです。

例えばコンビニで買うより高いのに、毎朝スターバックスでコーヒーを買う理由を抽象化し、5つ挙げてくださいと入れます。

すると、

①体験の価値、

②ブランドの価値、

③便利さと時間の節約、

④品質と味の保証、

⑤社会的要因と社交性

と出てきます。

これをいまの自分の仕事に引きつけた転用もできるそうです。

例えば「私の仕事はアパレル業界のマーケターです。5つの抽象化された理由を満たす企画を10個挙げてください」

と入れると、「AIスタイリングアプリの提供」、「ファッションスピーキングイベントの開催」といったアイデアが上がります。

その重要性について分かっていても、実際に自分で考えてみようとするとなかなか難しく、苦手意識を持っている人が多い。

「面倒くさいな」と思ったり、うまく考えられなくてもやもやしたりしたら、さっさとChat GPTに聞いてしまう。

具体化を促すための質問としては、

・この問題に直面した具体的な状況は何ですか。

・似たような事例で成功した具体的な方法はあるか。

・このアイデアを実現するために必要な具体的なステップは何ですか。

・この問題を解決した際の具体的な成果として何が期待できるか。

・この計画に置ける具体的なリスクは何か。

抽象化を促す質問としては

・この問題で根本的な原因は何だと考えますか。

・この状況を一般化するとどういう傾向になりますか。

・この具体的な事例から学べる普遍的な教訓は何ですか。

・この問題はより大きなどのようなテーマに関係していますか。

・このアイデアを異なる文脈で適用するにはどうすればよいですか?

思考を深めるには、まず具体的な質問で状況を明確にし、それから抽象的な質問を用いて視野を広げ仮説をつくっていく。

問題解決についても、何が問題化を特定することです。

〇〇について、考えられる原因を10個挙げてください。と聞いてみます。

もしこれが近いかなというものが出てきたら、この原因について分解してみてくださいといえば、更に深堀してくれます。

⑥「経験」はコピーできる

これまでの日本の大企業では、会議の議事録を取ったり、先輩社員に同行して、少しずつ仕事の進め方やお作法を学び、何年かするとリサーチや資料作成も一人でできるようになり、大事な仕事を任されるようになっていました。

しかし、「80点までの仕事」をAIがやってくれるようになると、下積みという考えそのものが意味を持たなくなると著者は言います。

例えば会議中に「いま部長が発言したこれ、どういう意味?」と聞けば、

「〇月〇日の会議で話し合われた〇〇のことではないでしょうか。議事録でいうとこの発言部分です」

と教えてくれる。

インターネットによって、経験やノウハウそのものは簡単にコピーできるようになっている。

Chat GPTによって、この流れはさらに加速し、動画からマニュアルを作成することだって出来るようになるそうです。

ではChat GPTを使って「経験」をコピーするには、どうしたらいいのか。

伊藤さんは、以前から「孫正義さんだったら、こんなとき、どうやって意思決定するだろう」

企業再生する際には、元ミスミの三枝さんだったら、どう意思決定するかを妄想していたそうです。

Chat GPTを使うと、

「孫正義さんの著書の要約を探してきて、それを完結に纏めてください。

そのまとめから孫正義さんのキャラクターを想定して、10個のアドバイスをください。」

などを入れます。

更に「自分は〇〇メーカーの〇〇事業部のプロジェクトリーダーです。〇〇ビジネスの赤字改善を求められています」

といった設定を加えていけば、自分用にカスタマイズされた、孫正義さんのアドバイスを受けられるそうです。

Chat GPTは、本を全部読み込んで暗記するプロセスをショートカットして、その人の経験を完コピさせてくれるそうです。

⑦「センス」はコピーできる

センスが良い人は、審美眼が優れている。

ではその審美眼の鍛えられ方は、何百点、何千点もの美術品を見る中で、真贋を見極める目利き力を養うそうです。

つまりセンスは「圧縮体験」なんだそうです。

この10年間、インスタグラムによって僕たちの写真のセンスは圧倒的に向上。

さらにTiktokによって、動画のセンスも驚くほどに上がったと著者は考えているそうです。

では、Chat GPTがもたらすものは何か。

それは「アイデア」のセンス向上なんだそうです。

これから生き残れるのは、信じられないほどたくさんのガチャを引き続けられる人。

この経験を積むこと、場数を踏むことが大事になります。

従来のビジネスの世界では、Plan→Do→Check→ActionというPDCA検証プロセスが良いとされてきました。

一方、これからは、最初に実行し(Do)、ユーザーの反応をもとに評価し(Check)、そののちに計画を練って(Plan)、改善していく(Action)というプロセスが主流になるそうです。

「いかに失敗を減らすか」という発想が無意味になり、むしろ沢山失敗した人の方が成功確率が高まる。

小さくすばやい失敗の数の多い人こそ賞賛される社会になっていくそうです。

例えば「お寿司」と「ベルトコンベア」を組み合わせて「回転寿司」のように、普段は組み合わせないものを組み合わせた結果生まれるアイデアを10個出してください。

ともChat GPTに聞けます。

更に、アイデアのセンスがあるビジネスパーソンは、アナロジー(類推)力が優れている。

アナロジーは一見なんの関係もなさそうなものの間に共通項を見出す力です。

例えば「サッポロ一番」や「カップヌードル」が生まれたのは高度成長期なんだそうですが、日本中に高速道路ができ、同時にテレビの普及率が上がったことと関係しているそうです。

いいものをつくってテレビCMに投資すれば、皆が欲しがる。

大量生産した商品を高速道路に乗せて、全国津々浦々まで行き渡らせる。

その結果全国的な商品が売れる。

こうした手法が小売業の勝ちパターンとなった。

インターネット業界でも、新しい「高速道路」ができてSNSという情報網が生まれた。

メルカリがコンビニや日本郵便と組んで物流ネットワークをつくり、大量に広告を投下したのなどがその成功事例なんだそうです。

更に、AIの普及により、クリエイテイブ経済が到来するとオックスフォード大学のオズボーンさんは予測しているそうです。

クリエイテイブ経済とは、これまで消費者だった人が、同時にクリエイターにも回るような双方向型の経済圏だそうです。

クリエイテイブ経済は、Chat GPTによって更に拡大していく。

たとえば町のケーキ屋さんが「子供がほしそうな誕生日ケーキのアイデアをください」と質問したら、Chat GPTは幾つでもアイデアを出してくれる。

そこに「もう少し材料を減らして」「もっと簡単な作り方で」などと制約条件を加えたり、「夏らしいフルーツを使ったもので」とリクエストもできるそうです。

これまで最大公約数のマーケテイングが正解とされていたのは、ケーキでも洋服でもある程度以上のロットで作る方が効率的だったから。

一方、カスタマイズが得意で、フットワーク軽く動ける個人や中小企業が有利になる。

言い換えると優れたハンドメイド技術があって世界観を作りこめる人、いわゆる「オタク」のように一つのテーマをとことん掘り下げている人など、熱狂的なファンコミュニテイを持つ個人や商店を中心に、クリエイテイブ経済は拡大していくそうです。

⑧CHat GPT時代の学び方

まず、受験勉強そのものが無意味になる。

過去は物理的なキャパシテイの成約から1学年の人数が決まり、それより志望者の数の方が上回ったら、入学試験でふるい落とさなければならない。

しかしオンラインで講義が受けられるようになると、リアルの教室はそもそも必要なくなります。

同じ講義を一度に数万人、数十万人が受講できるようになるので入学試験でふるい落とす必要がない。

これからの大学は希望した人は誰でも講義が受けられるようになっていくそうです。

すでにハーバードやスタンフォード大学などの世界の一流大学では、インターネット上で誰でも講義を受けられるMassive Open Online Course(MOOC)を開講しているそうです。

更に講義を見て、ちょっと分からないなと思ったら、「いまの動画、ちょっと難しかったから、中学生にもわかるように説明してください」とChat GPTに頼めば分かりやすく説明してくれる。

自宅にいながら、誰もが世界最高水準の教育を受けられる。

教育に掛かるコストが劇的に下がる事。

さらに「誰もが本当に学びたいときに学ぶことができる」ようになることが大きな変化となります。

海外旅行に行って「英語を勉強しておけばよかった」遺跡や文化遺産をみて「もっと歴史を勉強しておけば楽しめるのに」など「学ぶタイミングがやってきた」と捉えられます。

人間が学びたいと思う最初のきっかけは、「これ面白いな」「自分に必要かもしれない」という気づきです。

「まずは英会話をマスターしてから海外旅行」などと思わなくても、まずは行ってみて、テーブルについてからChat GPTのスマホアプリに質問し、「レストランで料理を食べるときの英会話に使う表現を10個教えてください」と聞けば「これを学びたい」という「気づき」に合わせて、理解しやすいレベルに小分けして学べるので、学校英語スタイル学習よりも、はるかに身につきやすい。

この本では、更に大学のオンライン講座を幾つか紹介しています。

⑨それでもコピーできないものがある

AIに最後まで持てないのは、意思決定。

論理的思考や合理性によって導き出された答えから飛ぶ力。

一流のリーダーはしばしばこのような非合理の決断をする。

それは、結局自分が「これをやりたい」と強く思うこと、自分のうちから沸き起こる声に従うことに尽きるそうです。

この自分の軸を見つけるにはどうするか。

それはインプットとアウトプットの繰り返しが大事だと伊藤さんは言います。

最近ちょっと停滞しているな、成長が止まっていると感じたとき。

それは、たいていインプットとアウトプットのサイクルがうまく回っていない。

まずインプットの量が足りず、本を買っても積読。

新しいものを見ても、自分の中に入ってこない状況です。

また、アウトプットについても、インプットした知識をそのまま頭の中にしまうのではなく、アウトプットすることで初めて、自分の気づきに変えることができる。

このインプットとアウトプットのサイクルがうまく回っていないとき、ついインプットの量を増やそうとする。

でも殆どは停滞はアウトプットの不足が原因で起こるそうです。

そこで、Chat GPTをコーチに見立てて、こんな問いかけをしてもらい、そこから対話をします。

今日のコンデイションはどうでしたか。

今日一番印象的だったことはなんですか。

更にコーチに見立てて以下のように問いかけるのもあります。

あなたは私のコーチです。

相手の成長軸を見つけることが役割です。

「最近どうですか」というあなたの発話から初めて会話を続けてください。

あなたは私のコーチです。

私が仕事をする上で、大事にしたい価値観を明確にするため、10個の質問をしてください。

また、KPT法(Keep:うまくいっていてこれからも続けたいこと、Problem:解決すべき問題、Try:新しく取り組みたいこと)を活用してChat GPTと壁打ちするのもあります。

あなたは私のコーチです。

私にKPTアプローチを使いながら、今回のプロジェクトを振り返り、次への学びと行動につながるよう、適切な質問をひとつひとつしながら導いてください。

コーチのスタイル 質問は1回でひとつ、応えるモチベーションがあがるように会話を進めてください。

私の思考を深めるために、適切に追加質問をしたり、要約したりしてください。

KPTを最後までやりきったら、最後に纏めて励ましてください。

などです。

⑩「やるべき」でなく「やりたい」を起点に

これまでのビジネスの主な役割は「ないものを埋める」ことでした。

自動車が足りない。

冷蔵庫が必要。

一方、自動車も冷蔵庫もスマホも手に入っています。

そこで必要となってくるのが、「これがつくりたいんだ」という作り手の強い思いだといいます。

「何がほしいですか」と顧客に訊ねるのではなく、「こんなものがつくりたい」という熱に共感してくれる人を増やす。

そのためには、「何故あなたがそれをやるのか」が大事になるといいます。

東京大学の松尾豊教授によると、従来人材の競争優位性は、主に筋力であり、力自慢なまっちょな人が評価される人材でした。

その後、筋力から頭脳へと代わり、更に今は頭脳労働者がAIに取って代わられる。

では次は何かというと「偏愛」なんだそうです。

自分だけの「これ、やりたい」に気づき、その種火を消さないこと。

普通の人が目の前のことを隙でやっていたら、いつの間にか仲間が現れて、事業になっていく。

新しい時代を生きる僕たちの最初のわらしべは、「これ、やりたい」という思いだそうです。

また、好きなことさえしていれば、必ずお金になるわけではありませんが、伊藤さんによれば、自身の体験から人が集まる場所にあhお金も集まると考えるそうです。

つまり人から「ありがとう」と言われるサービスをつくったり、共感を呼ぶコンテンツを発信していたりすれば、マネタイズの手段は後からついてくる。

更に、情報発信をするにも、Chat GPTに要約してもらい、多くの情報を与える人には、自然と情報が集まってきて、情報発信の好循環が生まれると言います。

いずれにせよ、「やるべき」から「やりたい」ことへの起点の転換が求められる。

「好き」を発信し続けることで、共感が生まれ、気づけば一緒に歩いてくれる仲間が見つかると伊藤さんは言います。

⑪またしても新たな時代がやってきた!

Chat GPTを使っていないことが、ビジネスとして今後あり得ない時代になる。

この本を読んで、それを実感しました。

私は尾原和啓さんが以前提唱したGoogle Alertを活用した情報収集から共有をもう10年以上続けています。

今回のChat GPTに関する本は、私にとってそれに負けないぐらい衝撃的な内容でした。

実はやりたいことは、意外と実現出来ています。

優れた本の書評などは、私がやりたいことの一つです。

でもChat GPTを使って、まだまだ出来ることがありそうです。

Chat GPTを使っていない方は、この本を是非読んで、ご自身の可能性を広げてみてください。