「時をかける貯金ゼロおじさん」を読んで

本日は、個人投資家の桶井 道さん、堀田 孝之さん著作KADOKAWA出版「時をかける貯金ゼロおじさん」を紹介します。

この本は、貯金、投資をせずに最後は仕事、健康面でも厳しい状況に陥った主人公の「シンジ」さんが、30歳から人生をやり直し、貯金、家庭を持ち、FIREし、エンジェル投資家等満足する人生を送っていくという物語風の貯蓄/投資啓蒙活動に関する本です。

私は木下さんのXの紹介でこの本を知りました。木下洋介 (@yosuke_kinosita) / X

物語としても、お金を貯め、結婚し、子供を作り、投資する人生とお金を常に使い果たし独身のまま過ごす人生を比較しながら年齢ごとの出来事を記載している物語として読みやすく、心に残るストーリーでした。

是非物語としても読んでみてください。

第1章 選択 投資の前に「生き方」の見直しを

第2章 信頼 成功の秘訣はひとつだけ「鉄板銘柄を買い続けろ」

第3章 勝負 投資で「一度きりのチャンス」をつかめ

第4章 飛躍 人生を「ネクストステージ」に進める投資戦略

第5章 危機管理 「心配事の1割」は起こるから投資で備えよ

第6章 夢 FIREは夢をかなえる「パスポート」

第7章 利他 投資で「利他の人」になれ

①給料天引きによる資産形成

まず自分の年齢を意識して幾らの目標額の資産を築きたいか。

その運用リターンを仮定としておき、毎月の捻出額を実行できれば、資金が溜まっていく。

例えば1億円の資産を35年で築くためには、リターン年率5%として、毎月9万円の捻出が必要になる。

そのお金の浮かせ方について、飲み物代から、自炊、格安スマホ、サブスク解約から生命保険、旧型スマホ、安い家賃のところに住むなどなど、まず極限節約を経験。

その上で①今の楽しみと②将来に備えるに分ける。

更に価値のランク付けをしてリストアップした中一位ないし上位の支出は大目に見る。

その代わり下位は節約する。

価値のランク付は、自分がどうありたいのか、何を大切にしているのか、自分自身を見つめ直すことでもある。

また、口座を使い分け、収入から貯金を引いた金額を支出可能額とする。

お金がはじめから無い状態を作れば自分の意志や欲求に関係なく使わずに済む。

その上で投資をし続けることが、複利の力を得られる。

②人類への信頼が投資の継続には必要である

投資をする上でのマインドは優良な投資先を選び、信じること、世界は良くなっていくと信じている。

そのために活動している企業を信じている。

だから投資を続けられる。

またウーバーイーツなどの副業、ボーナス全額貯金なども含め、兎に角投資の継続が大事だと説きます。

投資をするという選択と決断をした過去の自分に感謝し、未来の自分を大切にし、愛していることを理解すること。

お金が人生の選択肢を増やすことに繋がる。

またお金をためておくことで、心配事が起こった場合にゆっくり生きる道も選べる。

投資に命を救われることもある。

③FIREへの道。

一般的にFIREするには、投資で毎月得られる収益が、毎月の生活費を超える必要がある。

また、運用資産を取り崩して生活費にする率を毎年4%以内に押さえている限り、30年以上にわたり資産が尽きる確率は非常に低いという検証結果があるそうです。

例えば毎月の支出が20万円、年間240万円の支出で生活しているとすると、必要資産は240万円÷4%=6000万円という計算になる。

毎月30万円であれば、9000万円の資産があればFIREできる。

また、資産があれば、大切な人の夢も応援できる。

その後、物語の主人公は30年かけて資産1億円を達成。

更にその後子供の独り立ちした後、エンジェル投資家として、「応援したい」と思う人や企業に、自分のリソースを提供し、世界が少しでも良くなってほしいと願うことに従事することになりました。

④最後のまとめ

「価値のランク付け」と「支出の洗い出し」をすることで、上位にランキングされることに対する支出は大目に見る。

一番好きなことで十分満たされると、ほかの欲求はコントロールできる。

従い、一番好きなことではプチ贅沢などせずに、しっかりと贅沢するくらいがちょうどいいそうです。

これで今を楽しみつつ、将来にも備えることが出来ます。

更に習慣的な支出を見直す。

毎日のドリンクを自販機で購入せず、マイボトルにする。

スマホは型落ち、格安プラン。

これだけで月5000円安くなる。

使っていないサブスクはやめる。

年間費有料のクレジットカードが複数枚あるなら1枚にして他は解約する。

また、毎日体重計に乗って体重を図り、健康でいる。

その他本書では、投資信託、個別株に対する言及もあります。

⑤自分の所感

分かっちゃいたけど、支出が止められない。

こんな私にうってつけの本でした。

私は世間から見たら、自宅も車もあり、教育費も使い、投資もしています。

しかし、兎に角お金を継続して積み立てて、新たに投資に回すお金がない。

そんな中で、この本で書いてある内容を愚直に実行してみようと感じました。

人生も投資もやっぱり継続性ですね。