本日は、キム・ユジンさん著作、小笠原藤子さん翻訳、文響社出版の「朝イチの「ひとり時間」が人生を変える」を紹介します。
この本の著者、キム・ユジンさんは、韓国の方で、米国ニューヨーク州、ジョージア州2週の弁護士資格を持ち、韓国国内の大手企業で社内弁護士として活動している方です。
また、彼女が実践している早起きルーテインをご自身のYoutubeで公開したところ、累積アクセス数1000万となり、韓国国内に「早起きブーム」を巻き起こしたそうです。
この本を読んだ私の印象は、「頑張りが凄い」韓国の方にぴったりで、逆境を乗り越えてきた彼女の人生も早起きの考え方と共に紹介されています。
目次
Part1 明け方は裏切らない
Chapter1 朝早く目覚めたらすべてが変わった
Chapter2 私が朝4時30分に起きる理由
Chapter3 あなたが眠っている間に誰かは一日を始めている
Chapter4 急ぐのではなく早く始める
Part2 朝4時30分、新しい自分に出会う
Chapter5 朝4時30分に起きる方法
Chapter6 疲れの原因は朝ではなくあなたにある
Chapter7 明け方を意義あるものにしたいから
Chapter8 朝型人間の週末の過ごし方
Part3 少しずつ成長する方法
Chapter9 時間ではなく自分を管理する
Chapter10 自分磨きは一人で行うもの
Chapter11 心に余裕を生むマインドミニマリズム
Chapter12 ここは目的地ではなく通過点
Chapter13 今こそ小さな幸せを探しに出かけるとき
Part4 人生を変えるモーニングプランナー
Chapter14 司法試験合格の秘訣
Chapter15 私の一日は朝4時30糞に始まる
Chapter16 一日をコントロールするスケジュール作成法
➀明け方の静けさがくれるエネルギー
どれだけ疲れていても、静かな明け方に温かいお茶を飲みながら、好きな音楽を耳にしていれば、自然とエネルギーが満たされる。
落ち込んでいるときも同じで、朝早くに自分だけの時間を過ごすことで安心感が取り戻せる。
早起きして人生を楽しみはじめてからは、日常にささやかな余裕が持てるようになった。
朝早起きすることで本当の余裕を知ると、複雑に絡まった心をしばし忘れられる時間を、日常でも簡単に見つけられる。
頭の中を空っぽにして、心を静めることほど真の休息はない。
これが、キムユジンさんが、明け方に起きることで感じているメリットだそうです。
従い、明け方を「自分がコントロールする時間」と称し、それ以外の時間は「運命に任せる時間」と表現しているそうです。
つまり、明け方4時30分から出勤までが、日常のストレスを解消する自由時間となり、他人の顔色をうかがったり、その場の空気を読んだりせず、外部からの刺激ではなく、内面の声に集中でき、その結果、傷をいやし、少しずつ変化していく自分に出会えるそうです。
そのような朝を過ごすと、自分に与えられた一日、そして自分自身を大切にする方法に気づき、自然と自尊心が高まるそうです。
キムユジンさん曰く、人生に刺激が必要だったり、心がざわついたり、だらだらしがちなら、いつもより早起きして自分を最優先に置いてみることを推奨しています。
②あなたが眠っている間に誰かは一日を始めている
明け方には想像以上に多くのことが起きており、世間知らずな私が眠っている間に、ある人は私が望んでいる目標を叶えるために一生懸命勉強し、ある人は私が望んでいる地点にもう到達し、また新しい目標に向かって走り始めている。
明け方起床で確保できる時間は、会社の業務や学校の課題のように、この時間に絶対にやらなければいけないことなど何もなく、どんなことをしても、失うものは何もない。
つまり明け方は、自分が敢えてする必要のない、したかったのに無理だと思っていたことをただ実行に移してみる時間だとキムユジンさんは考えます。
③急ぐのではなく早く始める
キムユジンさんは、幼いころニュージーランドですごし、高校生の頃に個人な事情で韓国に戻った。
そのせいで中学三年の過程を2度やることになった。
それに納得が行かなかった彼女は検定考試を受け、米国の大学に入学。
四年の過程を三年の間に終え、ロースクールを受験。
しかし、そこですんなり入学ができないという挫折を味わったそうです。
それ以来、キムユジンさんは、人より先に行こうと焦るのをやめ、思い返すとその代わりに今できることを朝早く始めようと決めたのだそうです。
彼女が得た結論は、他の人より人生を速く進めば、夢も早く叶えられるわけではなく、それよりも、今すぐできること、与えられた一日を速く始めることが、彼女にとって目標を達成できる真の近道だったそうです。
④明け方起床のポイントは就寝時間
明け方起床のポイントは「何時に寝るのか」にある。
実際に健康に大きな影響を及ぼす要因は、起床時間ではなく総睡眠時間を確保することが大切で、普段ベッドに入る時間より30分早く寝て、普段起きる時間より30分早く起きてみることも明け方起床を成功させる良い方法なんだそうです。
⑧明け方を意義あるものにしたいなら
早起きをすることで、人からはキムユジンさんが特別な一日を送るのだろうと思われている。
しかし、実際には日々同じ時間に目を開け、毎日同じようにお茶を飲んで出勤準備をし、一日を始動させる。
この日々変化がない利点を活かし、少しずつ人生に変化をつける事ができる。
本を読んだり、文章を書いたり、登山に行ったり、有名人にメールを打ったり。
こうした規則的な日常のあちこちに特別なイベントをちりばめれば、一日に変化が現れ、ドキドキすること、ワクワクすることに出会える。
明け方起床は、彼女の人生を変化させたいと思う意思を呼び起こし、自分についてじっくり考えてみる時間が増えると、自然と自分に欠ける部分を埋めたいと思うようになったそうです。
その結果、彼女はダンスを習い、ミュージカルに挑戦し、ダイエットもしてみたそうです。
すると人生が数倍面白くなったそうです。
少しずつ何かを計画し、成功しようが失敗しようがそれに伴う結果を得てみると、また新たな自分を発見できるという好循環を生むそうです。
明け方起床で得られる人生のボーナスタイムは好きに使って構わず、生活習慣が変わってくれば、特別な事をしなくても、自ずと今とは別の人生を生きることになる。
一つは残業をせず明け方に仕事をすることで爽やかな気分を味わえるということ。
また、明け方の運動も思い切り動いても疲れることはなく、むしろ身体が軽くなり集中力が増す。
更に、今まで手にしなかった本があれば、明け方に読んでみる。
読書は一度も訪れたことのない世界を間接的に経験させてくれ、実際には出会えない人、自分の周辺には存在しない人々がどんな考えをし、人生を送り、成功したか垣間見させてくれる。
また、何をすれば良いのか迷うなら、まずある程度自分の腕に覚えのある分野に挑戦すること。
そして、普段から好きな分野と関連したことをするのもお勧めだそうです。
特に好きだとか得意でなくても、自分が新たにできることを探してみる。
そうすれば予想外のところで、また別の自分に会えるそうです。
キムユジンさんは専門分野を深めたり、日本語やスペイン語、中国語など全く新しい分野を学んだりもしたそうです。
⑨週末の過ごし方
ユジンさんの土曜日の使い方は朝5時に起き、更なるボーナスタイムとして、平日忙しくてやり残したこと、動画編集や読書、場合によってはやり残した仕事をしたり、1週間分の買い物、そして夜は机の整理や家の掃除に時間を充て、日曜日だけ休息を取るという考えだそうです。
日曜日はあくまでも1週間を始めるエネルギーを充電することに集中するそうです。
⑩自分磨きは一人で行うもの
ユジンさんは小学校時代に韓国からニュージーランドに移住。
新たな環境下で、周りの生徒から宇宙人扱いをされたそうです。
その中で「日々寂しさにへたり込む瞬間がしきりにやってくるなら、自分自身に集中するチャンス」と、失敗を繰り返しながら学んだそうです。
一人で何かに打ち込むことなく臆病な人だった彼女が試行錯誤の結果、自己啓発は一人で行うものだという結論が普遍の真理として導き出されたそうです。
みんなにたびたび「難しい」、「大変」、「時間の無駄」、「無理」と言われたチャレンジが今のユジンさんを誕生させた。
他の人々の話に惑わされず、とりあえず一人でやってみたから出せた成果だと経験したそうです。
その過程で、自分磨きをするときは、遠くに行きたいなら誰かと一緒に行けという言葉は当てはまらない。
本当に成長したければ、外部の雑音は遮断し、自分の中の自己啓発モードスイッチをオンにする必要があると結論づけています。
⑪今こそ小さな幸せを探しに出かけるとき
「今幸せですか。」
「一番幸せに感じるのはいつですか。」
もしも今人生に飽き飽きしているなら、その理由は自分にピッタリの仕事が見つからないからかもしれないが、もしかしたら日常のささやかな幸せを感じる時間がないせいかもしれない。
自分を辛くさせる日常から抜け出し、たとえ一瞬でも心の幸せを見つけることに集中すれば人生は変わる。
その為にまず普段イライラしてストレスを受ける空間や環境から自分を引き離し、幸せな時間を作る。
1日のうち、ほんの1時間だけでも自分のために使う。
刹那的な幸せを受け身で感じるのではなく、自分で自分を幸せな状態にする時間を演出する。それが著者の場合、自分が時間をコントロールできる明け方にとても幸せだと感じるのだそうです。
⑫私の所感-遅ればせながら5時起から始めます
私が新入社員の頃、会社の始業時間は9時からでしたが、朝7時に来て.部下のコーヒーを作ったりしている部長さんが居ました。
私もその方に習い、何年か朝6時過ぎに自宅を出て通勤したこともあります。
しかし、改めてギムユジンさんの本を読むと、自分の幸せのために時間を使うことで、様々な可能性が広がることを書いています。
因みにこの本では、ところどころページを割いて、アメリカの大企業の経営者が軒並み早起きで、何をルーティン業務としているのかなども紹介しています。
実は今の会社も始業が朝8時、終わりが16時45分と効率的に時間を使える勤務時間となっています。
ましてやコロナ後は会社のなんとなくの飲み会も大幅に減り、ある目的を持った懇親、そして一次会解散が殆どになりました。
私はキムユジンさんほどストイックになれない気がしますが、朝の書評に加えて5時起きを始めてみようかと思います。