「売れるコンサルタントになるための営業術」を読んで

本日は、五藤万晶さん著作「売れるコンサルタントになるための営業術」を紹介します。

長年サラリーマンをしていた人が自分自身を商品として売る可能性があるとすれば、会社員時代に培った知識やノウハウを体系化し、コンサルタントとしてそのノウハウを提供することが想定されます。

この本では、特に営業という視点で、コンサルタントは何をすれば売れるのかを書いた本として、非常に分かりやすかったので、紹介しようと思いました。

五藤さんは、コンサルテイング業専門のコンサルタントとして、何百人ものコンサルタントの育成をしてきた方だそうです。

また、HPの受講した方のインタビューを読むと、過去中村天風さんの著書の編集をされていた方だそうです。

序 コンサルタントが、営業でつまづく本当の理由

1章 営業力は、3千万プレーヤーへの夢をかなえる原動力

2章 先生業の構図と営業のしくみ

3章 コンサルタントが持つべき、三つの営業ツール

4章 コンサルタントが、商品力を高める重要視点

5章 契約獲得までを、確率論に変える「導線設計」の実務

①コンサルタントの9割が、「営業」で悩んでいる

会社の業績を立て直したり、社長に経営のアドバイスをしたり、販売戦略を授けたりするはずのコンサルタントであれば、世間一般から見れば、営業や販売戦略なんてお手の物で「商売のプロ」のはずです。

しかし、現実はコンサルタントとして大活躍することを夢見ながら、その実態は鳴かず飛ばずの厳しい状態が大半だそうで、本当に何千万円といった報酬を手にして活躍している人など、3%もいないのが現実だそうです。

その理由に自分のコンサルテイングビジネスの営業活動に対しては、具体的な営業計画、販促計画などは殆ど立てていない人が非常に多いそうです。

②先生業のポジションが違えば、生きる方法は全く違う

実は先生業には、4つのゾーンがあり、A学校、学習塾など簡単かつ大人数で習うこと、B簿記、経理、在庫管理、秘書講座、ビジネスマナーなどの講師業、Cピアノやパソコンなどお稽古事、個人レッスン、家庭教師、D個別相談、個別対応、個別コンサルテイングに分かれるそうです。

このBの講師業とDのコンサルテイング業を同じものと勘違いする人が多いそうです。

コンサルテイング契約とは、経営者に「会社の重要な部分をさらけ出していただく」ということで、講師・セミナーの依頼を受けても、それは仕事ではないそうです。

つまり、大事なことは事業とは、あくまでも収益の上げ方(営業)によって顧客対象も商品の内容も、すべてセットで変わってくるそうです。

ちなみにB層が社員向けであることに対して、D層は経営者、自営業といった決裁権限者向けであり、彼らが高いお金を払ってまで指導を受けたいと考えるものとは、きわめて高度で専門的な知識であったり、効果は期待できるが世の中ではまだ非常に珍しい手法であったり、利益が大きく出せそうな最新のノウハウであったりと、B層の定番・規格とは対照的なものだそうです。

なお、コンサルタントの営業力=商品力×販売力×人間力で表されるそうですが、大半のコンサルタントは販売力となるコンサルテイングのパンフレット、申込書、そしてコンサルテイングの内容を示すコンサルテイングブックを持ち合わせていないといいます。

パンフレットには、自らのコンサルテイングの方針、考え、コンサルテイニングの具体的な内容、標準的な実施期間や回数が最低限書かれるべきであり、申込パンフレットには主な内容、対象者や対象企業、コンサルテイング内容、期間、回数、1回の訪問時間の情報、料金についての情報、申込方法などを記載すべきだそうです。

更に、コンサルテイングブックとは、自分が行うコンサルテイングの詳細な内容を分かりやすく1冊のバインダーなどに閉じた営業用ツールを指し、実施内容や工程を具体的に示すツールだそうです。

なお、このノウハウの体系化を行っているコンサルタントは驚くほど少ないそうです。

しかし、コンサルテイングは、授業ではなく、実施される内容によって、新しい仕組みが立ち上がるのか、成果が上がるのか、業績向上につながるのかなど、実際的な成果に対する打ち手があって初めて、そのコンサルテイングは成立することを理解しないといけないと著者は言います。

なお、自主開催するセミナーはとても大事だそうですが、その際にも必ず優良、高額のコンサルテイング費用を後々徴収するサービスを提供しようと考えるのであれば、「参加費は最低でも1万円、できれば3万円くらいにしてください」とのことです。

③コンサルタントが商品をつくる2つの視点

コンサルタントがしっかり「ノウハウを売る」ビジネスを展開し、さらに自分の強みを作り出すためにはどうすればよいか。

その際に有効な手段として挙げられるのが、「パッケージング」と「手法による特化」だそうです。

分かりやすく言うと、自分が行うコンサルテイングを「この方法で」など、手法によって特化し、さらに全何回でその仕組みを構築するといった「ひとつのパッケージングにする」ということだそうです。

コンサルタントが他者にない強みを持つためには、自らが売るコンサルテイングを「売れるカタチ」にする必要があるそうです。

そのためには、「何を使って業績を上げるのか」といった手法の専門性を打ち出した上で、パッケージ化を図ることだそうです。

一般的に地域や業種限定などによって、専門性を高める方法が盛んにおこなわれていますが、例えば「通信販売」「〇〇営業」「ブランド戦略」といった手法による専門性を打ち出し、存在するマーケットから切り出すという発想ではなく、「この方法をやりませんか」という発想に立つと、地域や業種に縛られることがなく、全国のさまざまな企業をクライアント先とする可能性を持つことができるそうです。

また、パッケージングして営業力を発揮するためには、「企画提案」することが重要となりますが、この「つくったものを売る」ことが大事だそうです。

自分のコンサルテイングを独自に体系化し、ノウハウを売ること、またコンサルテイングの指導内容や回数などを明示化し、企画力で勝負することで、単品など少数メニューでの勝負となり、コンサルテイングの営業力の向上につながり、同一ノウハウによる実績が積み上がり、好循環となるそうです。

その為にも商品はフルパッケージか簡易版の2択または3択で案内するとよいそうです。

④確率論で受注できる仕組みがなければビジネスにならない

売れるコンサルタントになることを目指して、最初にはじめようとする最も多いパターンが自主開催セミナーだそうです。

しかしプッシュ型の営業でコンサルテイングの受注が取れることは稀です。

何故ならコンサルテイングはよくわからない商品の代名詞のようなものなので、防衛本能として拒否反応が起きるのが当然だそうです。

従って、その逆「見つけてもらう営業方法」を取るべきだそうです。

具体的には書籍→自社サイト訪問→セミナー参加→コンサルテイングという流れが理想的だそうです。

要するに高額商品を購入するにあたって、しっかりとした情報がなければ判断ができないし、本当にうまくいくのかといった信頼性が確認できなければ、そう簡単に契約はできないということだそうです。

では、情報や信頼性とはどういったことか。

自社サイトに自分のコンサルテイングに関する情報が充実していなければ、まったく話にならないそうです。

コンサルテイングについての特徴や実績、さらにはパッケージングしているコンサルテイングの内容、進め方といったことが詳細に表示されていることが大前提だそうです。

そのうえで、定期的なコンサルテイングに関したコラムが発信されていることが重要となるそうです。

定期的という表現は、標準的には「週に1回」を推奨しているそうです。

但し、コンサルテイングテーマに即した内容で、しっかりと毎週コラムを書き続けることの意味は、「あなたの代わりに営業してくれる分身づくり」なので、本当にじっくりと腰を据えて書かなければ意味がないそうです。

契約が取れないと嘆いている人の圧倒的大多数が、「自分独自のキラーコンテンツを持っていない」、そして「情報発信ができていない」という基本的な部分でミスしている人があまりにも多いそうです。

なお、著者の会社では、経営者対象のコンサルテイングの場合、とくにコンサルタント業としての初期段階においては、ダイレクトメールでのセミナー案内を推奨されているそうです。

将来的には広告や書籍などから、新規の見込み客の大半を獲得できるようにしていく必要があるそうですが、最初は法人データの購入によるダイレクトメールでの案内だそうです。

自分のコンサルテイングと相性のよい法人を思い浮かべれば、どのような企業のデータを購入し、案内すればいいかイメージ出来るそうです。

ちなみに、ダイレクトメールは最低1千通出してほしいそうです。

更に3年前後を目途に法人データを購入する比率を引き下げていく展開を考えていくとよいそうで、広告や書籍から自社サイトに来てもらったり、自社サイトで発信しているコラムやメルマガ、小冊子、月刊誌など自らが情報発信する媒体から、新規見込み客を獲得していけるように、体制を徐々に変えていくということだそうです。

自社の媒体に触れた上でのDM案内なので、反応率も何倍によくなり、数百通の案内で10人の参加者を集めることができ、4社受注といったことも夢ではなくなるそうです。

こうした体制を作り上げるのが、コンサルタントが行うべき、 真の営業戦略だそうです。

ビジネス展開において、自らクライアントを開拓することができなければ、成長発展はおろか、いずれ続けていくことすら困難になるそうです。

⑤自分の所感

この本を読んで、頭を殴られた気分になりました。

自分の会社に当てはめると分かります。

営業を依存している会社は、下請のようなものである。

最後の結語に以下が書いてあります。

「自分で自分のビジネスの売上の50%を作り出せる体制でなければ、ビジネスとして極めて危険」

「顧客を自ら開拓できないコンサルタントが、本当に意味で経営の指導などできるはずがない」

「企業の経営者、とくに創業経営者とは、「タネ戦をつくって起業して、自らの会社の顧客や取引先を開拓して、会社を大きくしてきたリーダー」だということ。

自ら顧客を開拓できているコンサルタントは、たとえ一人で行っていても、「事業」の感覚がある経営者となり、面白いことに、経営者は規模の大小関係なく、本物の経営者に一目置くそうです。

逆に大きな会社の専務や事業部長であっても、「しょせんは雇われの人」という少し突き放した見方をしていることが珍しくないそうです。

生半可な気持ちでビジネスはできませんね。

コンサルタントで長く活躍したい人は、この本は一度読んでみるべきだと思います。