「2050年の世界」を読んで-世界の中の日本を意識しよう!

本日は、Hamish MacRae(ヘイミシュ・マクレイ)さん著作「2050年の世界」について紹介します。

この本は、けんすうさんが未来予測本として、1990年代に書かれた2020年の世界という本の予測の正確性を元に、この本を推薦しており、今回購入して読んでみました。

ヘイミシュ・マクレイさんは、アイルランド生まれ。

英インデイペンデント経済コメンテイター、主な著作に「2020年地球規模経済の時代」「目覚めよ!日本-ニューエコノミーへの変革」などを書いている方です。

本の内容が世界全体を拾っているので、早速紹介していきたいと思います。

世界の現在地

序章 2020年からの旅

第1章 わたしたちがいま生きている世界

変化をもたらす五つの力

第2章 人口動態-老いる世界と若い世界

第3章 資源と環境-世界経済の脱炭素化

第4章 貿易と金融-グローバル化は方向転換する

第5章 テクノロジーは進化しつづける

第6章 政府、そして統治はどう変わっていくのか

2050年の世界はどうなっていくのか

第7章 アメリカ大陸

第8章 ヨーロッパ

第9章 アジア

第10章 アフリカ・中東

第11章 オーストラリア・ニュージーランド・太平洋

第12章 この先の世界を形作る大きなテーマー不安、希望、判断

➀2020年からの旅

未来予測については、様々な予測が示されてきたが、間違っていたものが多い中、30年程度であれば、人口動態がどうなっているのか、人々がどこで暮らしているのか、またどこが急速に発展しそうか、または失速する判断がつくと言います。

また、世界総生産の年代別の経済大国という視点で見ると、紀元元年時点では、中国が28%、インドが33%、西ヨーロッパが11%

1820年代でも中国が33%、インドが16%、西ヨーロッパが24%を占めていたこと。

一方1950年代は、アメリカが31%、西ヨーロッパが28%、中国5%、インド4%となったが、

HSBCの予測では、2050年には、アメリカ22%に対して、中国が23%、インドが10%と過去に戻っていくことが予測されるようです。

②人口動態-老いる世界と若い世界

世界人口は、国連の人口推計によれば、2019年なかばに77億人だったものが、2050年には100億人弱になる見込みだそうです。

その中で、インドの人口は16億人を超え、続いて中国が14億人、3位のアメリカが約4億人、4位のナイジェリアは4億人弱

以下インドネシア、パキスタン、ブラジル、バングラデシュが続くそうです。

人口が100億人となった場合の課題として、十分な食べ物と真水と住むところが必要であること。

また、国際金融に与える影響。

更に人口収縮する重債務国における国家債務の利払いが難しくなることを上げています。

また、老いる先進世界として、日本の高齢化・人口減少を上げており、高齢化が進むことで、労働者1人当たり生産量がG7諸国で一番低い結果となっていると分析しています。

1980年代のようにイノベーションをつぎつぎに生み出した社会ではなくなっており、かつてのダイナミズムを取り戻すことはなく、一方で秩序が保たれ、清潔で、犯罪が少ないという傾向があること。

今後、少子高齢化が進むことで、おそらく自分の親よりも生活水準が下がることを若い人たちが受け入れる覚悟ができているのであれば、高齢化社会は円滑に機能できるはずと分析されています。

一方、ヨーロッパについては、日本同様高齢化が進むことに加え、北アフリカからの移民、そして南/東ヨーロッパから北ヨーロッパへの若者の移住が進み、一北ヨーロッパの一部、イギリスが2070年にドイツの人口を抜く可能性があるそうです。

結果として2070年代には、アメリカがヨーロッパの人口を抜くようです。

更に、この先見込まれる人口増加のほとんどは新興国、つまりインド、それ以外の南アジア、アフリカがその大半を占めるそうです。

特にアフリカは、2019年の13億人から2050年に25億人、2100年には43億人となる見通しです。

この人口動態の変化によって

1.ヨーロッパは人口の高齢化に対応するために、移民を増やすのか、高齢者で生活を賄うのか政策を調整する必要がある

2.アメリカは、引き続き移民を受け入れ、成長を続けながら調和のとれた社会を維持し続けられるか

3.人口が急速に減っていく国、東ヨーロッパとロシアはどう取り組むか

4.中国は高齢化する社会にどう適応するか

5.インドとアジア大陸はどのような形で若狭を最大限に生かすか

6.世界で最も若い地域となるアフリカと中東は、人口増加にどこまで対処し、若者の満足いく生活を送れるか。

という課題を上げています。

③世界経済の脱炭素化

現時点でも、食料と水が不足していること。

肉を食べる量を減らすように人々を説得できれば食べ物を育てることができるが、

水が生命線であり、現時点でも、世界の人口の4分の1が十分な生活用水を得られていないそうです。

例えば、カザフスタンとウズベキスタンに跨るアラル海は、面かと小麦を栽培するための灌漑用水をくみ上げすぎて急激に縮小し、もとの面積のほんの一部しか残っていないそうです。

また、大半の豊かな国は、必要な水を供給する方法を見つけ出す一方、影響を受けるのは貧しい国だそうです。

インド、中国、サハラ以南アフリカの一部では、水との戦いが続くが、水をどう使うかについて国が適切な選択をすれば、ほとんどの国は危機を乗り越えられるはずと著者は言います。

そのためには、肉の消費量が増えるペースを遅くする努力がもっと必要となるそうです。

また、進行世界で新しく生まれている中間層が2050年に世界人口の3分の2ほどを占めるようになり、そうした人々が生活水準を上げる中で、化石燃料に変わる再生可能エネルギーによって、化石燃料の使用量は下がる一方、エネルギーコストは上がることを受け入れないといけないと分析しています。

また、今後都市化が進む中、都市部での適正な公衆衛生、効果的な公共交通、そして大きな都市に取って最大の課題は、洪水を防ぐのが難しくなっていること、一方内陸にある都市は水不足になるかもしれないことを上げています。

更に気候変動の問題については、1900年からの変化率が2020年代に2度を超えて上昇することが避けられなくなると、主要経済大国である中国、アメリカ、インドは、気候変動からとくにおおきな影響を受けることになると著者は言います。

中国は熱波と汚染に加えて、水不足の深刻化。

アメリカは、フロリダなど海抜の低い地域の不動産に対する海面上昇の脅威。

インドは水の供給が厳しくなっていること。

更にもっとも影響を受けるのは、サハラ以南アフリカにいる何億もの人々であること。

いずれにせよ2020年代から2030年代のどこかで壊滅的な事象がつぎつぎに発生し、それをきっかけに国際社会が調和のとれる大規模な対応をとるようになるかもしれないが、気候変動は2050年どころかそのずっと先も重大な懸念になると著者は分析しています。

④国際貿易の性質の変化-財の貿易からアイデアと資本の貿易へ

つぎの30年に、国際貿易の性質は一変すると著者は予測します。

その理由に、一つは新興世界の大部分、とくに中国と先進世界の賃金格差が小さくなり始めたこと。

二つ目は、製造業の在り方が、設計とオートメーションを行う人が増え、工場で働く人が減ることで、ものをつくるときのコストが、生産に関するものが減り、設計・生産チームの専門知識に関するものが増えること。

結果としてコストが一番低いところではなく、自社にとって都合のいいところ、通常は自社製品の市場に近いところにし、スキルを持つ人を確保できるところに設計チームを置くようになること。

そうして先進国と発展途上国の両方にさまざまなテクノロジーハブができること

専門知識は世界中をかけめぐるが、モノは現地で作られると予測しています。

三つ目は、消費者が地元で育った旬の食材を買おうと呼びかけ、まだ使えるものでも捨てて新しいものを買うよりも、いまあるものを修理して長く使うという考え方が広まっていく

最後に、人々の購買パターンが財からサービスにシフトする流れが止まらないこと。

その理由として、通信革命が起きて、情報を国際移転させるコストが下がると同時に、グローバルなソーシャルネットワークが誕生していること。

アジアの新しい中間層が海外旅行への支出を増やし、世界最大の産業である旅行・観光業が世界GDPの成長率を上回るペースで伸び続けることが確実視されているようです。

また、世界が購入したいサービスのトップは教育と医療が来ると考えられること。

人々が豊かになると、教育への支出を増やそうとするし、人口が高齢化すると、健康のためにかける支出を増やさなければいけなくなる

更に2050年までの30年に世界を支配する情報サービスの大半は、おそらくまだ存在しておらず、どの国がそれを生み出すのかが問題になる。

これはアメリカと中国の覇権争いで主戦場の一つとなると著者は考えています。

更に、金融と投資についても、今後中国経済が世界第1位、インド経済が世界第3位になる世界で、今の銀行、株式市場、外国為替が変わっていくのか。

特に中国とインドが維持している為替管理がゆるめられなければ、貿易と投資の流れがいちじるしく制限される可能性がある。

いずれにせよ、国境をまたぐ取引の40%がドル建てで、世界の外貨準備の3分の2がドルを占め、ドルに圧倒的に依存している通貨システムから、人民元、インドルピーも加わっていくのかがポイントとなると想定しています。

また、現在西側がテクノロジーをもっており、それを輸出して割安な工業製品、原材料を手に入れる形が多いのに対して、2050年には、進行世界の数多くの国が技術力で西側と肩を並べている中、いまの貿易と金融のパターンが大きく変わるのは避けられないとも分析しています。

尚、テクノロジーの進化によって、変わるものとして医療、教育、流通・輸送、住まいのあり方、テクノロジーを上げており、医療については、人々の健康をリアルタイムにモニターできるようになり、診断は自動化され、一人ひとりの状況に合わせて医療が最適されること。

その結果、世界人口の3分の2を占める中間所得層が、現在の先進世界で高収入の専門職が受けられるレベルのサービスを受けられるようになると想定しています。

また、教育産業に関しては、教育産業が触発するビジネスの境界があいまいになり、学内の研究成果を商業化し、成功されることを明確な目標として掲げる、営利目的の大学が成長するかもしれないこと。

また、教育はグローバル産業得あって、国内だけのものではなくなっている考えられるようになっており、ある国や地域、機関がうまくやれると示せば、世界も後に続くと想定されているそうです。

⑤アメリカ合衆国-偉大なグローバルリーダーでありつづける

アメリカをみると、1990年には、経済規模がEUよりも小さかったにもかかわらず、2020年にはその規模を大きく上回るようになった。

その背景には、「人」であり、アメリカの人口構造がヨーロッパに比べて若く、出生率も2人を超えていること、更に若者が世界中から集まってくることで、人口をさらに押し上げていること。

更に高等教育における大学のレベルの高さ(トップ20大学の半数以上)。

そしてその力によって世界を変えた企業がこの地で生まれていることを指摘しています。

アメリカ合衆国は2050年も支配的な大国でありつづけると想定しており、血のグローバルリーダーとして先頭を走り続け、ドルは世界で最も重要な通貨であり続けると想定しています。

その理由として、第一にアメリカは世界の才能を引き寄せる磁石であり続けるため、世界中にいる有能でエネルギッシュで起業家精神にあふれる人たちが、いまもアメリカで生きる道を選択していること。

第二にアメリカが抱える社会、政治、経済の問題について、社会のセーフテイネットの拡充、国民の健康向上、環境を守るなどすべての課題に資源が投じられるとと想定していること。

またアメリカの覇権に挑む中国が、人口が高齢化し収縮していき、活力の大部分を失うと想定しています。

その際、最も重要なのは、アメリカが移民を受け入れつづけること。

そして、移民が経済的、社会的に成功する明確な道を示し続けること。

尚、エネルギッシュで頭が切れる人は、正規の教育を十分に受けていなくても、生まれ持った起業家精神があれば、素晴らしい事業をおこせるとも分析しています。

尚、移民の割合は人口の15%前後で安定するかもしれないが、その供給元として、現状メキシコが最大の移民の供給源だが、今後中国やインドになっていくと想定しています。

その理由として、英語が第一言語であるか、少なくとも広く話されている国が往々にして選ばれるため、イギリス、カナダ、オーストラリアに加え、アメリカが最大の移民受け入れ国家と考えるようです。

その他、メキシコが世界の10大経済国になり得る可能性がある一方、殺人発生率上位10都市のうち5都市を占めるなど、国の地位を上げる必要があること。

ヨーロッパにおいては、居心地の良い場所の一つではあるものの、人口の絶対数が減り、世界経済に占める割合も小さくなることが避けられないこと。

一方、イギリスやアイルランドが2050年には、言語と歴史で結びついた国の集団であるアングロ圏の一員として、繁栄が広がっていることを述べています。

⑥中華圏-世界におけるあるべき地位を取り戻す

2050年には、中国が世界最大の経済国になっていると著者は予測します。

更に製造業と建設の能力が全般的に高い上、バッテリー開発などいくつかのテクノロジーで世界最先端な部分があることも指摘しています。

一方で、過去のロシアや日本の事例から、長期的にみると、外国の人材を呼び込むのがむずかしく、自国民に頼るしかないことが弱点となることを指摘しています。

つまり、人材や新しい最先端のテクノロジーを開発するの力だけではなく、世界に人脈が広がり、文化が結びつき、社会が開かれて、ほかの市場を直感的に理解できるようになることも大事で、その観点からすると、アメリカが率いる残りの世界から切り離されていくリスクがあるとのこと。

申し分のない商品やサービスはつくれても、世界が買いたいと思えるようなものは作れないとなると、中国は行き詰ると著者は予測します。

そのためには、野心の有る非中国系の人々を引き寄せるシンガポールのような生活様式の提供が不可欠で、ビジネス機会があって、文化的活動ができて、鋼橋の安全が守られていて、住むところを選べるだけの成功を手に入れた人たちが暮らしやすい環境や態度を広める。

中国が社会も政治も安定し、国内の緊張がとけてはじめて、中国の指導者は開かれた社会をつくり、真のグローバルリーダーをめざせるようになると言います。

尚、課題として40年間驚くべきスピードで成長し、世界中から資源をかき集め、国土の大部分をコンクリートで覆った過程で、国内の環境にダメージを与えてきた分、その環境が受けたダメージを回復するに30年掛かること。

中国の指導部がそれを分かっており、2060年までに炭素中立の実現をめざすとしているが、気候変動の脅威がとりわけ大きく、2050年には、水が足りなくなり、耕地が足りなくなり、エネルギー資源が足りなくなると予測しています。

⑦インドとインド亜大陸-エキサイテイングだが、道は厳しい

2050年にインドが中国、アメリカにつぐ世界3位の経済圏になると予測されていること、更に2100年には、世界GDPに占めるインドのシェアがさらに上がっていることがまず挙げています。

一方で、著者は、インドの課題を上げており、一つは海面上昇におり、沿岸部のコミュニテイ(ムンバイ、コルカタ)などの都市の大部分が危険な状況となること。

また、気温上昇の影響が水不足による食糧生産に影響を与えること。

更に、高等教育が非常に質が高いものの基礎的な教育水準の向上、格差の是正の問題を上げている。

⑧日本-高齢化社会のパイオニア

日本については、2050年に人口が1億人前後まで減り、労働力は総人口以上に速いペースで減少するため、高齢者がより高齢な人の面倒を見る国になると想定しています。

小さな町は放棄され、田畑は森に戻り、工場は高齢者のコミュニテイに置き換わる。

今以上に清潔になり、今以上に穏やかになる。

海外からの大規模な移民は考えずらく、他の国々が混乱するほど、国境を閉じたことが正しい選択だったという確信を強くするとあります。

一方で、日本が真のテクノロジーリーダーの座を維持できるのかは疑問の余地が残ると分析しています。

経済のほとんどの分野で世界の最先端から遠ざかっている状況になっていること。

国の財政状態は持続不可能で、2050年までに債務の再構築が起こると想定されること。

更に内向きになり中国に対抗する勢力にもならず、東南アジアの近隣諸国のあいだの緊張を傍観するとなると不安を感じるそうです。

1950年代から1990年代までの40年程は、日本は世界に目を向けて影響力を行使しようとする道を選んだが、今世紀に入ってからは世界への扉を可能な限り閉ざそうとしている道を選んでいるように著者からは見えるようです。

尚、予測とは別に、日本語版の前書にて筆者は日本との繋がりは深く、すべての人の役に立つ高齢化社会をつくるにはどうすればよいかを示すこと。

次に、価値観の固まっていない国々に対して官民が協力する日本型の混合経済モデルを示すこと。

更にアジアの中で積極的にリーダーシップを取って欲しいと書いています。

そのためには、日本の偉大な企業の技術力を足掛かりにして、様々な社会に売り込む方法を社会に伝えてきており、教えることがたくさんあること。

次に、教育の水準が高く、適応力があり、健康な高齢者は資源であって重荷ではないことを示してもらいたいこと

従来の雇用形態に限らず、広く社会絵高齢者のもつスキルを最大限に生かすにはどうすればよいかを構築してもらいたいこと。

更に、老いる社会が世界に対してもリーダーシップを発揮しつづける必要をしてもらいたいこと。

第3に21世紀は秩序と規律を強く求める中、外国との紛争だけでなく、国内の無秩序状態に陥っている国に対して、日本のような秩序ある社会をつくれるか伝えていくこと。

第4に海外に渡る若者が増えて、人脈を広げること。

海外からの観光客を増やす取り組みを国が進めることも大切で、更に個人が外国に行かなかったら、学ぶことは勿論、教えることもできないということを理解してほしいこと。

第5に広い意味で日本人に自信を折り戻してもらい、自分達が成し遂げたことをたたえられるようになれば良いと考えているそうです。

⑨朝鮮半島/東南アジアー危ういサクセスストーリー

東南アジアの繁栄は、過去70年間で屈指のサクセスストーリーと著者は捉えています。

一方で、韓国と北朝鮮が現状が維持される可能性が高い中、統合となる可能性、戦争となる可能性もゼロではないことを指摘しています。

また、タイ・マレーシア・ベトナムが2020年の韓国レベルの経済成長を遂げると想定しているのに対して、インドネシアについては、気候変動による海面上昇による首都圏の一部放棄、熱帯雨林の一部消失、分離独立運動、そして国民の生活の質が上がるものの、発展から取り残されている集団や地域は殆ど進歩しないと想定しています。

フィリピンも2050年に1億5000万人となり、本来立地の観点、アメリカと印密なつながり、人口動態からもっと生活為淳が発展するはずが、上位3か国のようにならないと予測しています。

⑩サハラ以南アフリカー雇用を生み出す

アフリカは2050年に25億人の人口となること。

一方、

➀急増する若者に仕事を見つけること、

②気候変動がもたらす様々な脅威に対応すること、

③弱い統治を改善すること、

④宗教の緊張を押さえること

など上げていますが、今の世代が自分の親よりも良い教育を受け、良い食事をとって健康に育ち、雇用される機会が増える可能性が高いことから、今より良くなる可能性を上げています。

特にナイジェリアと南アフリカが栄え、インフラ整備が進めば西アフリカや東アフリカにも経済成長の波が来るのではないかと期待しているそうです。

⑪自分の所感-長期で見れば、正しい方向性を導き出せる

この本を読んで、私は圧倒されました。

世界の動きがどうなっていくかをアングロサクソンの視点で見たら、上のように分析していること。

日本/東南アジア、若しくは各企業の動きについては、筆者よりも詳しく書ける部分もあるとも感じながら、中国やインド、アフリカやアメリカをどのように捉えるかという視点については、筆者の方がより広く深いものを感じました。

また、筆者は日本のことをよく知っており、好意的に書いてくれている部分もあるとも思います。

しかし、それでも自分が今海外の人と何が出来るのか。

日本人に何を伝えて価値を作っていくのか。

より明確になった部分もあります。

私の10年後にありたい姿は、「世界と日本を繋ぐ人になっていること」です。

これは、私と関わった海外の人に幸せになってもらったり、私のコラムや仕事を通じて、日本人と海外との繋がりを増やすという取り組みを行うことです。

そういった考え方についても、この本を読んで後押しされた気がしました。

是非本書を手に取ってお読みください。