2月21日(土)は、柳下さんによるAMAT(Applied Materials)、神戸物産の紹介がありました。
『Aurea 人生と投資の会』第2ステージ・第216回卒業生サロン一般募集の御知らせ | 蓮華 with にゃんこ達
AMATについては、私が保有する米国株で直近1年間で一番上がりました。
一時期中国半導体製造企業がAMATの中国市場のシェアを奪っているといったXも見かけ、貴になっていました。
しかし、AI活用による次世代半導体技術の開発/そして半導体需要の続伸がAMATを始めとする半導体製造装置メーカーにも大きな影響を与えていることが今回改めて分かりました。
(1年前に書いた投稿です。まだ解析度は高くないですね。)
Applied Material(AMAT)とAMAZON(グローバルNo.1株に投資をするのは面白い) | すがわら あつし
以下はJETROが紹介した世界半導体貿易統計(WSTS)による半導体業界の予測値です。それによると、2026年には7722億ドルと1兆ドルに向けて、大幅に伸びていくとしています。
世界半導体市場は2026年、1兆ドル規模に王手の予測(世界) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース – ジェトロ

柳下さんの講義でも使われていましたが、経済産業省が2025年12月に発表した「半導体・デジタル産業戦略の今後の方向性」では、主にAI向けの半導体の需要が伸びていることを表しています。

特に今伸びている半導体は、AI(生成AI、データセンター、自動運転SDV)に活用されるロジック半導体が増えていること。
また、装置メーカーでは、EUVは100%欧州(ASML)、テスタとマスク検査は日本も76%のシェアがあるが、エッチング、成膜、洗浄装置ではアメリカ’36%)、EU(27%)が強いことを指摘しています。
(ちなみに素材は相変わらず日本が圧倒しています。)

特に露光装置(35,561)、CVD(20,218)+スパッタ(5,643)、エッチング(23,383)といった大きな市場は、ASML(オランダ)そしてAMAT、Lam Research等が寡占しています。

更に、その大きな市場部分のシェアが2021年~2023年で拡大(日本企業のシェアが縮小)していたようです。

一方、半導体が使われるAIモデルの進化という点でも、従来一部業務の自動化や汎用モデルの活用といった内容から、領域、個社ごとでの基幹業務での活用、そして汎用モデルの飛躍的性能の向上に繋がっていくのではないかと経済産業省は予測しています。
すなわち、AIの進化によって、半導体需要が更に続伸することを示唆しています。

ちなみに、高市政権でも、AI半導体産業基盤強化として、7年間で10兆円以上の支援。
今後10年で50兆円を超える国内投資の実現を目指しているそうです。

また半導体の微細化については、現状2nm半導体の生産が開始され、2028年には1.4nmの半導体生産が開始されると予測されています。
この微細化のために、半導体の構造がプレーナ型からFINFET型、更にGAA(Gate All Around)型へと変化してきたそうです。

このGAAはナノシートを上下左右全てからゲートで包むことで、電流制御は劇的に向上するが、材料と界面の難易度が爆上がりとなるそうです。
このGAAの開発にあたり、
①SI⇒SIGEのエピタキシャル制御が極めて重要、
②High-K/Metal Gateの再最適化(膜厚均一性、界面欠陥、金属ファンクション制御)、
③応用エンジニアリング(機械的に弱い部分の制御-膜応力、そり、熱膨張さ、CMP後の歪み)、
④裏面電源との統合(ロジック配線と電源の分離による材料層増大-絶縁膜、バリア幕、新金属)、
こういった課題をAMATは、材料エンジニアリング企業として、一体化して最適化を図り、顧客(TSMC、SUMSUNG、INTEL)と共同でデバイス設計、材料、プロセスを同時に設計したそうです。
Chat GPTに纏めてもらうと、
GAAは、
①微細化より材料制御が難しい。
②原子数層の誤差で性能差が出る、
③歩留まりが材料依存になる。
つまり、装置メーカーで「材料を理解している会社」が勝つ。
AMATはそこに全振りしているんだそうです。
また、上記先端半導体のみならず、アナログ半導体、マイコン、パワー半導体などレガシー半導体も今後需要が増加すると予測されており、この部分の需要もAMATは享受できると予測が出来ます。

改めて、AMATの最大の強みは、半導体製造ガスを取り扱っていた祖業から、「シリコンにどう材料を載せるか」を売っている会社というポイントを強みにしているそうです。
以下は、2023年度の半導体製造装置の市場シェアのうち、AMATが強い分野です。
・CVD(化学気相成長)-AMAT(市場シェア47%)-9,502億円
・PVD(物理気相成長)-AMAT(市場シェア85%)-4,797億円
・ALD(原子層堆積)
・エッチング-AMAT(市場シェア33%)-7,716億円
・CMP(平坦化)-AMAT(市場シェア51%)-2163億円
露光装置メーカーが「回路を描く技術」なら、AMATは「原子レベルで材料を積む技術」となるそうです。
先ほど挙げた半導体の進歩は微細化のみならず、材料置換の歴史であり、
・SiO2⇒High-k
・Al配線⇒Cu配線
・平面⇒FinFET⇒GAA
・Si⇒SiGE⇒Ⅲ-V⇒2D材料
この材料転換のほぼ全部にAMATが関与しているそうです。
AMATが単品装置メーカ-というよりプロセス統合企業を標榜しており、材料体積、その後のエッチング、表面改質、研磨、欠陥検査を一連で最適化するよう開発しており、材料物性、界面物理、欠陥制御まで踏み込んで開発しないと、半導体の進化は実現できないそうです。
強豪他社との違い/特徴としては、ASMLが露光(光学、機械精度)、Lam Researchがエッチング、東京エレクトロンが成膜・塗布・洗浄であるのに対して、AMATは材料統合+薄膜技術なんだそうです。
半導体の最前線は、構造よりも材料勝負の時代であり、GAAなどの先端ロジックでは、原子数層レベルの材料制御が性能を決めるため、材料工学が強い会社が強い。
ここにAMATが賭けてきた歴史があるそうです。
この視点で考えると、材料シェアが圧倒的に高い日本企業との繋がりも深そうですね。

直近の決算も好調で、
業務・財務情報 アプライド・マテリアルズ[AMAT/AppliedMat]日経会社情報DIGITAL – 日本経済新聞

この1年間でみても、株価は100%超となりました。

柳下さんの視点では、以下の超長期の視点で投資をすると、結果として、半導体市場の発展をまるごと享受できると言います。
私自身少ない投資金額ながらも、米国企業投資については、今年もう少しAMATに寄せる予定です。
