コスモス薬品の紹介-凄い勢いで出店中(毎年100店舗)

本日は、コスモス薬品を紹介します。

この会社は2026年1月17日に柳下裕紀さんが講義を予定している企業なので、いわゆる企業のヴァリュエーション作成といった定量分析も含めた詳細分析はそちらを購入頂くのが良いかと思いますが、今日は、以前に聞いた講義の話やコスモス薬品のIRを中心に紹介したいと思います。

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私の家の近くのデイスカウントストアといえば、神戸物産が展開する「業務スーパー」、OKストア、肉のハナマサ辺りが有名な気がします。

コスモス薬品に関しては、世田谷区祖師ヶ谷大蔵にある程度で、講義で取り上げられるまでドラッグストア業界についても殆ど知りませんでした。

以下の図がドラッグストア売上ランキングで、直近ウエルシアHDとツルハが合併しました。

その背景には、イオングループによる子会社化、そして食品の取り扱いなども入って来るようです。

なお、ドラッグストアは、コスモス薬品が九州、ツルハが北海道、クスリのアオキが北陸、スギHDが愛知といった具合に、マツキヨ、サンドラッグといった関東以外で大きくなった企業も多いですね。

【ドラッグストア白書2025】売上高ランキングとグルーピング|MD NEXT

コスモス薬品は宮崎県の会社で、1993年に初の本格的なドラッグストアを宮崎で開店、1999年には1000m2の大型店を開店。

2004年には四国地方、2010年には関西地方、2015年には中部地方、2019年に関東地方と出店を開始。

2024年度決算では、以下の地域別売上となっています。

九州が売上の40%超を占めているとはいえ、中国、四国、関西なども大きな売り上げを上げていることが分かります。

以下は、商品別売り上げですが、面白いのは、食料品が一番の売上高となっている点です。

ドラッグストアとしてだけではなく、購入頻度の高い食品を扱うことで、売上高を伸ばし、更にその地域に集中的に展開することで、競合他社が入り込む隙を与えないプレゼンスを示す方法で出店しているそうです。

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その結果、1店舗当たりの売上高は、年間628百万円と、他のドラッグストアに比べても高いそうです。

(サンドラッグ519百万円、クリエイトSD550百万円、カワチ薬品757百万円)

2000年に大店法が改正され、兎に角大型店(面積2000m2)を出店し、日常の暮らしに必要な消耗品を満載した店舗にすること。

また、Everyday Low Price戦略にて価格を抑えること。

更に現金のみの会計により、キャッシュフローが常に現金が積みあがる形を取っており、そのキャッシュフローをほぼ投資に使っており、毎年出店を伸ばしています。

2025年度は120店舗、2026年は100店舗と現状の1600店舗から毎年5%以上更なる出店を重ねており、毎年大幅に売上が伸びている驚異的な企業だと感じます。

以下は2024年度決算説明資料

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ドラッグストア業界、そしてスーパー、コンビニといった小売業界全般は新しい競争に突入しており、以下動画でも最近の動向がまとめられていました。

【ドラッグストア“戦国時代”】業界“売上トップ2”のウエルシア・ツルハが経営統合したワケ…キーパーソンは「小売業界の王者」 ドラッグストアは地方でさらに増加し救世主になる?(2025年12月2日)

ということで、家の近くにある祖師谷店に行ってきました。場所は駅前の商店街。隣にココカラファインがあり、駐車場はありません。調剤薬局も併設されています。

中に入って食料品もざっと見ましたが、確かに安かったです。

一方、私が住んでいる地域は先に挙げたOKストア、業務スーパーなど、様々な食料品のデイスカウントストア、格安スーパーもあり、コスモス薬品が地域を寡占していく状況が作れるかといえば、?とも感じました。

ただ、このコスモス薬品の同じ大規模店フォーマットで地域一つ一つを制圧していく戦略は、特に地方においてスーパーも撤退している現状、より強さを発揮すると感じました。

なお、このコスモス薬品、クスリのアオキ、薬王堂、ゲンキーなど、どこも地方で強さを発揮して多店舗展開しているようです。

クスリのアオキ決算説明資料

PowerPoint プレゼンテーション

薬王堂

PowerPoint プレゼンテーション

ゲンキー決算説明資料

003790.pdf

最後に以下の記事も参考になったので紹介しておきます。

♯4 迫る「狭小商圏化」と新しい業態開発に挑むリテール業界 | Mottoクラウドカメラ

「小商圏型メガドラッグストアを標榜しているのが、九州から北上をしているコスモス薬品です。商圏人口1万人で成立する業態として、ヘルス&ビューティーはもちろん、日用品、価格を安価に抑えた食品を標準化された店舗で販売しています。売場面積は500坪前後が標準で、九州を中心に強烈なドミナントを形成し、今では関東まで進出を果たしています。

クスリのアオキは、2020年からフード&ドラッグの400坪型業態を展開しています。ここのところ発祥の地である北陸から中部、東日本にかけて大量出店を続けて出店エリアを拡大するという戦略をとっていたのですが、一気に商圏人口5,000人の地域に対応するドミナント戦略に切り替え、進出エリアにおける地域シェア拡大を目指すとしています。

東北を中心に出店している薬王堂は、商圏人口7,000人のモデルを目指すとしています。特に人口減少率が大きい東北地方では、今後スーパーマーケットなどの既存業態の成立が危ぶまれる可能性もあり、その代替機能を提供していく構えです。

福井県に本社を置くゲンキーも商圏人口7000人の店づくりを志向しています。食品・PBを中心にエブリデーロープライスの圧倒的な低価格で、標準化された店を展開しています。これら小商圏での成立を目指す業態には、

・食品(一部調剤)を扱うことで繰り返しの来店を志向して、地域の高シェアをとる

・値段の付け替えなどで手間がかかるチラシ販促(ハイ&ロー)から脱却し、毎日低価格(EDLP・エブリデーロープライス)を採用し、経費率の低い商売をする

という、共通した方向性が見えてきます。」