「億万長者になるお金の使い方」を読んで

本日は、森田貴子さん著作SB Creative出版「億万長者になるお金の使い方」を紹介します。

森田さんは富裕層専門税理士として、企業再生の現場で日本を代表する富裕層の申告業務や資産管理に関わり、再生案件に投資する投資家の「資産管理会社」、個人の確定申告書や相続税の申告書にまで関わってきました。

そんな中で、お金の使い方は、その人の価値観や人生観を映し出す鏡だと気づいたそうです。

富を築いても持続できない人のお金の使い方には共通点がある。

逆に長く富を保ち、心から充足した人生を送っている人にも、共通するお金の使い方があるんだそうです。

この本では、そのエッセンスを纏めて伝えることで、

①真の豊かさにつながるお金の使い方、

②お金に対する不安を減らし、未来に備える考え方、

③あなたにとって本当に価値ある支出の見極め方、

④「何に使えばいいかわからない」という悩みを整理するヒント、

⑤お金では買えないもので人生を築く力

を紹介してくれているそうです。

第1章 1000万枚の領収書からわかった「本物の成功法則」

第2章 富裕層の支出哲学を支える「思考と習慣」

第3章 「継続的に学ぶ人」ほど富が拡大する

第4章 「健やかな心と体」こそ最大の資本

第5章 「つながり」という財産が人生の質を決める

第6章 富裕層の「資産をつくる」お金の使い方

第7章 富裕層に学ぶフローの支出哲学

①富裕層の種類と支出

まず森田さんは富裕層(1億円以上の純金融資産を保有する層)は469兆円、165万世帯がそれにあたるそうです。

また、富裕層の中でも、

①起業家富裕層(一代で事業を立上、ゼロから富を築いた富裕層)、

②創業家富裕層(代々受け継がれた事業や資産を守りながら、堅実に生きている)、

③創造による資産家富裕層(不動産や株式などの資産を相続によって引き継いだ富裕層)、

④シン富裕層(デジタル経済を活用して急成長を遂げた新世代の富裕層)と分けられるそうです。

また、その中で一般人が参考にできるのが同じスタート地点から始まり、自分の手で富を築いた人たちである起業家富裕層が最も参考になるそうです。

また、森田さんの着目した点は、お金の使い方の習慣や価値観の多くが、伝統的な富裕層(創業家や長年にわたり事業を営んできた家系、着実に資産を築いてきた起業家一族)が長年続けてきた習慣と重なる部分が少なくないこと。

特に30代から50代で起業した起業家富裕層の姿勢や行動には、これから豊かさを築こうとする人にとって、多くの学びがあるそうです。

富裕層はお金の4つのスキルである「稼ぐ・貯める・守る・使う」のうち、お金を稼ぐスキルがずば抜けて高いため成功している。

しかし、「富が続く人」は例外なく、「お金をどう使うか」に独自の哲学を持っているということだそうです。

「このお金の使い方は、いったい何を生み出し、何を育てるのか?」

彼らは、そう問いながらお金を使っているそうです。

「富が続く人」は見えない自分資産が非常に多く、「冨が離れていく人」は無形資産が極端に少ない。

森田さんはお金を使うという点で、「フロー支出」と「ストック支出」に分けられる。

この「フロー支出」とは、その場限りで流れていくもの。

明日には価値を失って自分の中に何も残らない支出。

一方、「ストック支出」とは、自分に蓄積されていく。

その価値が時間が経ってから効いてくる自分の糧になる支出であり、「何のために使ったか」価格より「どんな自分を育てるお金だったのか」という問いを軸にすれば、お金は「見える自分資産」に変わるんだそうです。

更に細分化すると、富が持続している富裕層のお金の使い方が大きく次のような「8つのストック支出」に分かれる。

①価値ある体験

②継続的な学び

③身体の健康

④心の健康

⑤家族

⑥つながり

⑦社会貢献

⑧投資

森田さんは、8つのストック支出のすべてが「見えない資産」につながる。

また、「富が続く人」のストック支出には、「活かす」「残す」「つなぐ」「育てる」という視点がある。

一方、「富が離れていく人」は高級外車や時計、不動産に多額を投じるも維持できず、資金繰りに行き詰まる人も多い。

更に自己投資、子供への教育費や社会貢献といったストック支出も殆ど見られない。

日々の選択が「今の快楽」ではなく「未来の自分と誰か」のための支出につながる。

「消えていくフロー支出」よりも「積みあがっていくストック支出」を選ぶ。

そのことで「見えない自分資産」を築き上げ、長期的に豊かさを得ている「本物の成功者たち」の共通点だそうです。

「どんな選択が、自分を育ててくれるか?」という問いを持つことから、すべては始まる。

富が続く人の支出は、今日の満足ではなく、10年後、20年後にリターンを得るようなお金の使い方を日々積み重ねているそうです。

ちなみに森田さんの場合は、経済学修士、商学修士、MBA、会計大学院など、自己投資をしてきた典型例のように見えます。

②富裕層の支出哲学を支える「思考と習慣」

富裕層のすべての支出のベースとなる考え方・習慣・姿勢とも言える。

「資産の額に関係なく、極めて再現性が高い」誰にでも実践できる選択の積み重ねこそが、富裕層の資産形成と人生の質を支えてきたそうです。

その8つの行動原則を紹介されています。

1.好奇心・チャレンジ精神が旺盛で、早期リタイアはしない。

富裕層は、半ば悠々自適の生活を送っていても、決してビジネスから引退しているわけではなく、早期リタイアをほとんどしていないそうです。

彼らはそのときに手掛けている事業について、どうすればうまくいくか、どう広げていけるかは一日中、そして一生考え続けられる人なんだそうです。

「行動の原点は、情熱や使命、そして好奇心」

一度掴んだ成功に執着するのではなく、「次に何をやるか」を軽やかに考えている人が本当に多い。

好奇心、チャレンジ精神、誰かの役に立ちたいという気持ち、そこには単なるお金儲けでは図れないエネルギーの流れがあるそうです。

とにかく世の中への興味関心が尽きず、情報感度が高い。

新しいもの好きでもある。

そして何かに興味を抱くたび、新しいものにふれるたびに、ビジネスのアイデアが浮かんでしまう。

浮かんでしまった以上は、動かずにいはいられないんだそうです。

間違いなく自分の可能性を信じ、前向きなエネルギーにあふれている。

話を聞いているだけで元気をもらえるし、体験が豊富なので会話も面白い。

遊ぶようにチャレンジを繰り返している人たちが富裕層であると考えれば、これまで成功させてきた事業をあっさり他人に譲り、新たな挑戦に踏み出す。

そんな姿も決して珍しくないそうです。

また、「これまで築いたものを社会に還元したい」という強い想いがあり、自ら新しいビジネスを始めるだけでなく、将来有望な若者やスタートアップにも積極的に投資するそうです。

富裕層は広い視野で自分自身と社会の両方を見据え、好奇心とチャレンジ精神、そして社会への使命感に突き動かされて行動し続けるそうです。

2.圧倒的な努力と行動量でやり抜いた経験がある。

どんなに成功している富裕層にも、「圧倒的にがんばった時期」がある。

誰かに任せていたわけではなく、自分で汗をかき、自分の手で選択し続けてきた日々が、彼らの今を支えている。

長期的な成功を決定づけるのは才能ではなく「やり抜く力」である。

この力を意識的に鍛えれば、富裕層と同じように成果を積み上げることができると森田さんは指摘しています。

3.失敗を恐れず、打席に立ち続ける

富裕層は状況に合わせて戦略を切り替える柔軟な発想と、次の挑戦へ踏み出す行動習慣が身についている。

打席に立ち続ければ、必然的に失敗や想定外を経験します。

見えない資産とは、日々の学びや経験、人との信頼関係、思考の幅や判断力といった、数値化できない蓄積のことで、すぐに成果が生まれなくても、ある日突然、大きな場面で力を発揮する。

挑戦を続け、経験を積み重ねること自体が、この見えない資産を育て、将来の自分を守る大きな武器になるのです。

知識・情報・教養への投資は、いつ役に立つかはわからなくても、確実に選択肢と対応力を広げる。

「やってみたいな」と思ったらその体験には支出を惜しまないことの積み重ねこそが、いつでも大リーグの打席に立てる準備になるそうです。

4.時間を味方にし、複利で資産を育てる

森田さんが見てきた富裕層は、短期的に結果を求めず、何事も長期戦で考えるという共通点があるそうです。

富裕層は、お金を出して何かを体験する際も、「すぐに役立つから」というよりは、「めぐりめぐって、いつか役に立つかもしれない」「この体験が、ゆくゆく生きてくるだろう」という価値観に基づいて選択しているそうです。

人脈一つを例にとっても、

「人脈を得るためにお金を払って交流会に出席する」という短期目線での支出はせず、学びの場で築いた信頼関係や、仕事を通じて築いた信頼関係が、やがて別の場合でも生きて、気づけば立派な人脈になっている。

まず、今いる場所で一生懸命働いたり、少し好奇心をもって世の中を眺めたり、出来る範囲で知識を深めたりなど、経験を積むことが一番大事で、その経験が収入アップなどの金銭的な利益に繋がり、その中で自然と人脈も築かれ、一層経験が豊かになり、金銭的な利益がもたらされる。

これこそが持続性のある真の成功を導く循環であり、その先にさらなる可能性が広がっているそうです。

長期に渡り得られる利益は単利か複利かで大きく違ってくる。

資産運用だけでなく、経験が金銭的利益と人脈に繋がり、またいっそう豊かな経験、さらなる金銭的利益、人脈へと膨らんでいく成功の螺旋階段も複利的といっていい。

問われているのは「お金がないところで、まず何をするか」

お金がなくては経験を積めないのではなく、今、置かれている場所でできることを一生懸命やってみることこそが、かけがいのない経験の蓄積になる。

続けてみないと見えてこない世界がある。

信頼も経験も時間をかけて積み重ねて初めて育つ。

森田さん自身、税理士として30年続けてきたからこそ見えてきた世界があり、「やめなかったこと」自体が最大の成果だったと実感しているそうです。

5.凡事を徹底し、信頼を築く

富裕層に共通するのは、どんな環境でも「凡事徹底」ができることだそうです。

挨拶をする。

時間を守る。

約束を果たす。

こうした一見当たり前に思えることを状況や相手に関係なく続けます。

この行動の土台にあるのが、損得だけで動かない姿勢で、目先の利益よりも信頼を優先し、相手への感謝や敬意を頻繁に伝えます。

こうした姿勢が、ビジネスや交友関係において長期的な信頼とつながりを生み出すことを挙げています。

6.「当たり前以上」を積み重ねる

仕事で求められたことをやり遂げるのは当たり前。

そこに+αを加えて相手を驚かせる人ほど高く評価され、信用を勝ち取り、大きな成功を収める。

起業家に限らず、会社員や専門職として評価されたいなら、基礎を徹底し、その上で一歩先を読んで動く。

会社員なら上司の指示通りに仕事をこなす、そこから頭ひとつ抜け出すには、相手の真のニーズを先読みする力が欠かせないそうです。

相手がまだ言葉にしていない期待や背景事情まで察し、それを形にできる人ほど、高く評価され、信頼を勝ち取るそうです。

森田さんは日頃の自己投資がものを言うと考えていて、会社と家を往復するだけでなく、休日も含めて知識や教養が深まる活動に時間とお金を投じる。

これが相手の考えや背景を読み解く「引き出し」を増やす。

さらにご本人はハードな勉強をやり遂げた経験、多くの仲間との出会い、学びをきっかけに働き方を見直せたことが自分の糧となり、感性や思考力、発想力を磨けたそうです。

7.時間=資産という感覚を持っている

富裕層は「とにかく判断が早い」という共通点がある。

専門家にとって「時間=価値」であるように、富裕層もまた「時間=資産」と考え、自分の時間を、誰と何を投じるかを徹底して見極めているそうです。

さらに富裕層は、お金で時間を買うことに迷いがなく、移動手段は特別が事情がない限り直行便で、移動時間をどれだけ短縮できるかを最優先するそうです。

8.プロに任せるが、丸投げはしない。

持続的に富を築いている富裕層のもうひとつの共通点は、「お金の管理を決して人任せにしない」という姿勢だそうです。

富が持続している富裕層ほど資産管理会社や個人の経費をきちんと把握しているそうです。

一方、富が継続しない人は、お金の管理がずさんだそうです。

彼らが専門家に相談するのは「丸投げするため」ではなく、「正確な情報をもとに、自分で判断するため」だそうです。

③「継続的に学ぶ人」ほど富が拡大する

最初に上げた8つの支出のうち、①価値ある体験、②継続的な学びに対する富裕層の意識の高さを森田さんは感じるそうです。

資格やセミナー受講のみならず、本を読む、人と会う、新しい分野に触れるなど日々の中での体験や学びの積み重ねが「知の栄養補給」として長期的に見て、驚くほど確実に富の拡大につながっていく。

体験や学びにお金を使うことは、知識や教養だけではなく、判断力、人との関係性、そして自分を整える時間へと変換されるストック支出だと言います。

また、学び続ける人は、何歳になっても「今」を生きている。

森田さんが関与する60,70代の富裕層は、年齢を感じさせないほど重要で、生き生きした感覚を持っている方ばかりだそうです。

むしろ若い世代よりもアップデートへの意欲が高い。

ある70代の創業社長の領収書には、毎月30冊以上の書籍購入履歴があったそうです。

「自分の知らないことにこそ価値がある」と思っていたそうです。

また人生の選択肢を広げる手段として、「学びながら実践することを徹底していた」そうです。

この「学び続ける姿勢」こそが、富裕層の感覚の若さと、柔軟な生き方を支えているそうです。

更に富裕層は本に「すぐに役立つこと」をそれをほ求めていないそうで、実用書のような即効性のあるノウハウやスキルではなく、「今すぐ役に立つかわからないけれど、自分が関心を持っているテーマや問題意識のある分野について、深く考えるための材料」に価値を感じているそうです。

一方、中には自身の興味関心に従って、スキルやノウハウを学ぶために本を読むケースもあるそうで、「仕事のため」や「儲けるため」という発想ではなく、「知りたい」「深めたい」という純粋な知的欲求と、そこに投じた時間や支出が自分や他人の成長につながることへの喜びがあるそうです。

また、富裕層の支出を見ると、国内外の旅行にかける金額が大きいようで、暇を見つけては国内外を問わず教養を深める旅をしている印象だそうです。

更に「旅の仕方」には、「知る」「考える」「比較する」という旅をしているようです。

このプロセスによってよりフラットに物事を捉える思考の幅なんだそうです。

なお、富裕層の領収書では、大半の方がアートにそれなりの支出をしているそうです。

富裕層がアートを購入する一番の理由は、「感動した」から。

右脳的な完成を磨くために、クラシックコンサートや歴史的な名建築に触れることも同様なんだそうです。

また、富裕層に、「ファイナンスと英語が全くできない人」はいないといっても過言ではないそうです。

キャッシュフロー、税金、決算書、レバレッジ、金利、PER、ROE、これらを正しく理解していることとなんとなくの感覚で捉えるのでは、判断の正確さもスピードも全く違うそうです。

また、金融、投資、不動産、テクノロジー、どの分野の一次情報も英語で発信されることから、海外資産の管理、移住、国際税制の調査、海外法人設立など、一定額以上の資産を扱う場面では、英語は「あるとよい」スキルではなく、「なければ進められない」基礎スキルとなっているそうです。

④「健やかな心と体」こそ最大の資本

身体の健康、心の健康。富裕層の支出を見ていて強く感じるのは、健康を「あとから整えるもの」ではなく、「先に投資して守るべき資本」だと考えているそうです。

富裕層は例外なく何らかの運動習慣を持っているそうです。

健康という見えない資産は、人生後半が長くなった時代を生き抜くための最強のインフラだと考えているそうです。

強い身体づくりのためにパーソナルトレーナーをつけるのは、富裕層にとって常識といえるほどの共通項だそうです。

また、筋トレやゴルフ、テニスなど、何かしらの運動習慣を持っているそうです。

また、森田さん自身が筋トレを続ける中、複数のトレーナーから共通して言われるのが「睡眠を軽視してはいけない」というアドバイスだそうです。

いくらトレーニングを積んでも、眠りが浅ければ筋肉は回復しないし、やせません。

そして基礎体力を維持することで、身体的な若さと精神的な若さを維持するそうです。

更に多くの富裕層が「歩くこと」を習慣にしており、人間本来の自然な歩き方を保てるかという基準で靴への支出も惜しまないそうです。

また、不調になる前に小さな違和感のうちに検査する、整えるのも基本姿勢だそうです。

富裕層の領収書には、高額な会員制ジムや人間ドックの領収書に並んで、歯のクリーニング代も多いそうです。

更に、人生後半こそ、知と関心への支出が効いてくるそうで、身体の衰えは避けられないが、精神的な豊かさを保てるかどうかは、どれだけ自分の意思で人生にかかわり続けられるかにかかってくる。

年を取っても元気な人に共通しているのは、「まだ終わりではない」と考えていることだそうで、むしろ老いを「新しいテーマに出会い、人生を再構築するステージ」と捉えているそうです。

好奇心という名の知的寄り道。

そこから得られる体験が心を豊かにし、表情や言葉に確かなエネルギーを宿す。

美味しいもの探しは単なる食の楽しみではなく、「感性を動かす旅」そのものだそうで、こうした異動や体験を通じて知的好奇心を満たす過ごし方、経験や発見にお金と時間を使うことが、精神的な若さと豊かさを支えているそうです。

⑤「つながり」という財産が人生の質を決める

富裕層にとって、最も大切にしている財産の一つがこの「つながり」なんだそうです。

信頼できる家族、支え合える仲間、価値観を共有できる人間関係。

つながりを大切にするとともに、つながりのための支出を惜しまなかったようです。

挨拶やメールの返事を遅らせない、期限を守るなど、当たり前のビジネスマナーを徹底した上で、どんなときも誠実でいること、類まれなるコミュニケーション能力がなくても、丁寧に人と向き合い、信頼を積み重ねている人を富裕層は好むそうです。

そして信用を築き、価値ある関係を維持するための支出を惜しまない。

お金だけではなく、気持ちを込めて時間やエネルギーを注ぐ。

手土産やおもてなしも、信頼にお金を使うという目には見えにくいけれどとても価値のある投資だそうです。

例えば郊外のゲストハウスには、家族そろって休暇を過ごすほか、人を招いてホームパーティーをすることもゲストハウスの主な用途だそうです。

また、「聞いたことを勝手に話さない」守秘義務は信頼関係を築く上で非常に重要な基盤になることを理解していない人が多すぎるそうです。

更に多くの人が似たような生活水準や働き方の環境に身を起き、職場で接する相手も上司・部下・取引先といった限られた枠組みに収まりがちな中、富裕層ほど「異なる層との接点」がある。

仕事を通じて知り合った異業種の人との会話、普段なら出会わない世代、文化背景の人との交流が見えない資産、信用や知識、人脈の広がりに繋がっていくそうです。

枠を超えた人間関係の中にこそ、自分を成長させるきっかけや、未来を切り開く思いがけないヒントが隠されているそうです。

また、目の前の仕事を通じて信頼を築き、次のフィールドへ進んでいく。

その時、経営者、自営業者のトップ層、会社に属しながらも経営者的な視点で仕事を生み出せる人と関われる機会があるなら、迷わず飛び込む。

誰と関わるか、どんな環境に身を置くか。

そこに目には見えにくいけれど確実に「思考の深さ」と「行動の質」を買える力がある。

更に年収1億円を超える層になると、人付き合いの考え方が洗練されるそうで、「誰と付き合うか」が日々の意思決定と直結し、人間関係はビジネスそのものの一部になるそうです。

彼らは情報の量よりも質を重視する姿勢になり、信頼できる情報源や人脈の中からだけ情報を得るようになるそうです。

この層に近づきたいなら、必要なのは提供価値(知識、技術、人脈)だそうです。

なお、森田さんは本書で富裕層は子供を3人作ることを説明しており、相続対策、事業継承、家庭内での社会性を学ばせる意味で3名作ると分析しています。

また、富裕層のパートナーについても、子育て期に過程を優先している間も、学校選びや人間関係作りを通じて社会との接点を保ち続けたり、音楽や芸術活動を続けたり、慈善活動に関わったりと、自分の領域を持ち続ける。

そして子育てが落ち着くと、自ら事業を立上、夫と並んで事業家として歩む人もいる。

世界経済の変化をいち早く察知し、どう稼ぎ、どうリスクを回避するかを常に考えている富裕層にとって、人生の伴奏者はきわめて重要な存在で、最強なのは「2人で稼ぎ、2人で守る」ことが大事だと考えるそうです。

⑥富裕層の「資産をつくる」お金の使い方

お金を稼ぐ力を持つだけでなく、資産が自然と回る仕組をつくることに長けているそうで、そこには税金、法律、時間、人材といった様々な要素を組み合わせて活用する戦略的なお金の使い方があるそうです。

資産を保全し、運用することが富裕層の一番の関心事であり、資産を守るために、信頼できる専門家を見つけ、適切な額の報酬を払うこと、制度や税制の変化にアンテナを張る事、そして柔軟な資金攻勢を整え、万一に備えることが戦略的な支出だそうです。

寄付を含めた経験や知識の共有、次世代の育成、地域から世界まで幅広い貢献に強い関心があり、財団の立上などもしているそうです。

また、富裕層は通貨と地域を分散させ、円やドルだけではなくスイスフラン、シンガポールドルといった複数の通過に分け、異なる経済圏を持つ国や地域に配置しているそうです。

更に、富裕層は運用については、純資産規模が大きいほど、証券会社、プライベートバンクや投資銀行など専門家に依頼し運用しているそうです。

会社員は自分の仕事だけに専念できる専門家で、会計税務ファイナンスなど、土台となるお金に関することはすべて会社にアウトソースして生きている。

一方、起業家は、利益が出れば税金が発生し、資金が足りなければ調達が必要になる。

つまり会計、税務、ファイナンスが生きる知恵として日常的に判断を迫られる領域なんだそうです。

特に資産管理会社の設立による個人が保有する不動産や株式などの資産を、法人で管理、運用するために設立される会社を指し、法人にすることで税金が抑えられたり、活用できる経費の範囲が増えるなど資産防衛のメリットが複数存在するそうです。

例えばコンサルテイングや講演、著作収入などはマイクロ法人に集約し、法人経由で必要な分だけ役員報酬として受け取り、残りは法人に留保することで、税負担を最適化しながら将来の事業資金や退職金としているそうです。

⑦本を読んだ所感

私は、まず現役生活を兎に角続けるというところに強い衝撃を感じました。

自分自身が出来るだけ会社に依存しようとは思っていないものの、60歳になった後、何をしたいか能動的に考えるという視点で、富裕層の方々が死ぬまで生き生きした人生を送ろうとしていることがよくわかる内容でした。

また、資産管理会社の立上もゆくゆくやってみたいと感じました。