「成功する複業」を読んで-イメージが沸いてくる!

本日は後藤勇人さん著作アルソス出版「成功する複業」を紹介します。

この本は、サラリーマンの片手間副業の話ではありません。

後藤さん自身が、有名ヘアサロンから独立し、ヘアサロンの開業から、ショットバー、日焼けサロン、更にセミナー、コンサルテイング業界、女性起業プランニング、更に12冊の書籍を出すなど、他業界に商売の軸足を広げていった考え方を紹介しています。

後藤さん自身の経験では、周りの優秀な経営者が一つの事業に固執した結果、世の中の変化にもまれ、生き残ったのが経営能力はそこまで高くないまでも、複数のビジネスを始めた自分ということ。

結果として、「複数ビジネスを始めることが、一つのビジネスを類まれな経営能力で経営することよりも勝る」ということを証明したと考えているそうです。

コロナにより飲食店、貸会議室、名刺作成会社、山小屋、リアル店舗など倒産や廃業を余儀なくされる。

更に世界的なインフレが押し寄せ、経営が厳しくなる。

その際、「一つのビジネス業態で会社の全利益を上げている場合、つまり大きなお金が入り込む太いパイプが何らかの理由で切断された場合、一気に経営が立ち行かなくなる」

つまり、後藤さんの経験値から来る意見は、お金が流れ込むパイプを大きな太い一本に頼るのだけではなく、「細いパイプでもいいので複数つくっておく」

言い換えると「複数の違ったタイプのお金が入る道を用意する」ことなんだそうです。

また、新しいビジネスを展開するにあたり、自社社員を育てる発想を一度止めて、すでに出来上がっている他社の社員やインフラ、人脈を使ってビジネスをする方法を後藤さんは勧めています。

目次

第1章 今、なぜ「複数ビジネス」が必要なのか

第2章 「一つのビジネス」に頼るのは最大のリスク!

第3章 逆境でも生き残る「複数ビジネス思考」

第4章 複数の「お金のなる木」をつくる思考法

第5章 成功ノウハウを手に入れる成功者との接し方

第6章 複数ビジネスづくりの7つのステップ

第7章 参考にしたい複数ビジネス成功例

第8章 複数ビジネスを始めるときの大事な心得

①「一つのビジネス」に頼るのは最大のリスク!

現代は完全なネット時代で、スマホやIpad、ノートパソコンを所有することで便利になる反面、ビジネス的には大きな変化が起こっているといいます。

まず誰でも容易に動画やネットにアクセスできるので、自分が知りたい情報を無料で簡単に手に入れられるようになっています。

Youtubeチャンネルの登録者を増やし、宣伝広告費やアフィリエイトで稼ぐため、正しく優良な情報を流せば流す程、人気が出て、それがお金に変わる仕組となっています。

つまり、お金を払わず、ネット検索という手軽な行動だけで、ビジネスを立ち上げるための情報が手に入る。

裏を返すと、ライバルが増えてビジネスが飽和状態になるまでのスピードが極端に早くなったと感じているそうです。

また、能登半島地震や新型コロナウイルスの大流行など、どんなに努力して注意しても防げない、ある意味どうしようもない出来事が、自分のビジネスに降りかかってきたら、その時点で負けることが確定する。

後藤さんは、一つのビジネスしから所有しない状態で、この不可抗力に襲われてしまったら、どんなに素晴らしい経営能力をもってしても一巻の終わりであること。

彼が複数ビジネスモデルに目覚めたきっかけも、ある大人気のヘアサロンにあこがれていたにもかかわらず、年数が経つと他のヘアサロンに客を奪われ、どんどん寂れていく。

つまり「他にもビジネスをもって、技術者からビジネスオーナーへと変貌することが大事」だと気づいたそうです。

尚、主婦でも会社員でもできる簡単複数ビジネス、それは、紹介型ビジネスとコンサルタント型ビジネスなんだそうです。

紹介型ビジネスは、他人の商品やサービスを紹介して、マージン(紹介手数料)を貰う方法で、ポイントは、ある程度人間関係ができたタイミングで商品販売者に持ち掛けるのだそうです。

コンサルタント型ビジネスは、自分の得意なことや、人より好きなことで知識が豊富な分野において、コンサルタントやセラピスト、トレーナーなどの肩書をつけてネット上で集客する方法だそうです。

いずれによ小さな初期投資で始められ、固定費がないので一番リスクが少ない新規ビジネスだそうです。

②利益率のいいビジネスを一つは所有する

複数ビジネスを展開していくうえで、「利益率がいいビジネスを一つは所有する」ことがとても大切なんだそうです。

更に言えば、「現金化が早いビジネスも経営がうまくいく重要な要素」だそうです。

例えばヘアサロンなどは、利益率8割5分でほとんどが技術料。

日焼けサロンは自社ビル内店舗で運営、完全予約制での運営のため人件費もかからない。

コンサルビジネスやプロデユースビジネスもほとんどが利益で、前払いシステムなので、利益率と現金化は申し分ないレベルだそうです。

また、古民家ホテルビジネスは、集客から運営まで采井会社が請け負っていること。

ホテルの清掃や石油ヒーターの灯油の補充から備品のセットまですべて清掃会社の請負。

つまりスタッフ0でしっかり収益を挙げるスタイルが確立されているそうです。

また、自分が動かなくても売上を挙げるには、売上を挙げるためのチーム作りが必要となる。

そこで「パズル型仕事術」という仕事の全体像をパズルのような形で想像し、必要なピースをすべて書き出す。

そのパズルの真ん中に司令塔としての自分のポジションを置き、パズルを構成するのは、すべて自社以外のメンバーなんだそうです。

また、その際後藤さん個人の人脈でパズルのピースを集める方法。

もう一つは最初にすべてのピースを持っている人をセレクトして、後は、その人のインフラとすでに出来上がっているビジネススキームを使う方法があるそうです。

③「本業まわり」を見渡してみる

複数ビジネスを始めてみようと考えたとき、何をしたらいいか。

そこで一番簡単に始められるのは、「本業回り」を見渡してみることなんだそうです。

会計事務所が会計の本職の他に、助成金コンサルテイング部門を立上、売上を伸ばす。

車の修理工場が車の保険やを併設したり、車のレンタルを始めてみたりだそうです。

本業回りは、全く知らない業種に参入するよりも、参入当初の不安がないためで、ビジネスの成功の一つのポイントは、自分が好きで楽しそうと感じるビジネスを選ぶことも大事な要素だそうです。

更に複数ビジネスを始めるうえで大事なこと。

それはオファーが来たら、まずは断らないことなんだそうです。

後藤さんに仕事の依頼が来た時、自社でできるかどうか、自分でできるかどうかはこだわらず、仕事は全部引き受けるつもりで一旦返事をして、その後できる人を探したり、コラボレーション業者を探すスタイルなんだそうです。

実はビジネスで一番難しいのは集客で、オファーがあった時点でその部分がクリアされているので、ある意味一番大事な仕事は終わっていると考えるそうです。

更に、新規ビジネスを始める上で、自社にまったくノウハウがないケースもあります。

それでも興味を持った業種については、最高の成功ファクターでもあるため、あきらめる必要はない。

その場合自分が実際にお客様になって成功している人のノウハウを手に入れる。

更にパンフレットやホームページを見ることで、サービスや戦略も知ることができる。

実は後藤さんがコンサルテイングサービス事業に参入するとき、すでに結果を出していた人のメニューにちょっと興味があるものがあったため、まずは自分がお客様になって、最初のメールから実際のサービス提供までのすべてのオペレーションを拝見させてもらったそうです。

その結果、彼が長年掛かって作ってきた成功ノウハウが、わずか1回のお客様体験で手に入ってしまった。

結果的にそのメニューは大人気となり、後藤さんの会社に莫大な利益をもたらすまで成長したそうです。

④「コラボ思考」が、ビジネスを何倍にも広げる

ビジネスをしている人は、例外なく全員が、自分が儲かる提案には耳を貸してくれる。

なので、相手が儲かるオファーを出すと簡単にコラボが成立するそうです。

この時に「相手の儲けを優先させる」ことを大事にし、大事なコラボポイントや現在困っていることを理解し、提案することで、解決する提案が見えます。

また、利益配分は、コラボ相手に希望を聞いて合わせるものの、折半がほとんどだそうです。

尚、後藤さんによるとビジネスは簡単で、売上、経費、利益の3つに焦点を絞り、何をやるかを決めるときのポイントは、自分が好きなこと、没頭できること、時流に乗っていることで、その商品を欲しがっている人がいるということ。

多少でもお金を稼ぎたい場合は、マーケットがあること、またはつくる思考も大切なんだそうです。

⑤成功ノウハウを手に入れる成功者との接し方

異業種に参入して結果を出していくには、異業種の成功ノウハウが不可欠。

そのためには、異業種の成功者と接して、信頼関係を築き、成功ノウハウを手に入れる必要があるんだそうです。

成功者と会う機会が与えられたときに、可能な範囲でその方の事業や経験を調べていくことも、成功者の信頼を得るために必要なことだそうです。

また、成功者の話を聞くときのポイントとして、仕事以外の「プライベートの話」もしっかり聞くことが重要なんだそうです。

さらに、相手に興味を持って話を聞き、さらに挑戦を後押しして相手の思いに共感し、最強のサポーターになって応援する事が大事だといいます。

更に参入希望分野のノウハウを成功者から手に入れたときに、「成功者の利益を脅かさないプラン」でもって自分も同じ分野に参入してみたいという意志をやんわり伝える必要があります。

商圏やターゲット層が違うなど、成功者のライバルにならないことが大前提にあります。

更に、すでに成功している人と「ビジネスコラボ」してしまうことで、成功が約束されている。

その際、まず最初にどのようにして接点を持つかが重要で、お客様になるなどまずは何らかの形で相手に利益をもたらすこと、または、人を介して紹介してもらうことで、焦らずゆっくり攻めることがあるそうです。

⑥複数ビジネスづくりの7つのステップ

最後に、五藤さんは実際に複数ビジネスをつくり出す「7つのステップ」を紹介しています。

一つ目は、「好きなこと、楽しめること、流行事」を書き出すことです。

「知っている人より好きな人の方が上で、好きな人より楽しんでいる人の方が上。つまり楽しんでいる人には誰も勝てない」

このことに関しては、時間を忘れて没頭できるとか、人に話しているとワクワクしてくるとか、なんとなくうまくいきそうだとか、成功しそうな予感がするなどの感情も大事にします。

このビジネスが上手くいくためには、好きなこと、楽しめることがど真ん中にあるんだそうです。

二つ目に新規事業候補が決まったら、リサーチ。

まずは参入したい業界の全体像を把握します。始めてからの失敗は大問題ですが、リサーチ段階の失敗や撤退はありだそうです。

また、ある業界を参入候補に挙げて調べていき、初期投資や利益率を加味したところで、どれくらい稼げるかはじき出したときに、「この金額と同じ利益をもっと簡単に挙げる方法があるとしたら、どんなものがあるだろう」と考えるそうです。

更に成功の可能性、成功者の声、実際に失敗した人の話など、可能な限りチェックしたうえで、自分でもいけそうだと思った案件なら、飛び込んでも大丈夫なんだそうです。

三つ目に初期投資、そして案件によっては補助金や助成金を使えるケース、申請コンサルタント費用、更にランニングコスト、利益。

一番うまくいったときの売上と一番ダメな時の売上を同時に考え、収支を合わせることが重要だそうです。

四つ目に、参入するビジネスの成功者に、お客様になって接触する。

セミナービジネスに参入するときは、その分野の著者の本を購入して情報を得て、さらにセミナーに参加してその後塾に入り、セミナーノウハウをゲットしていったそうです。

また五つ目に成功者と接点を持つことができたら、信頼関係が構築されるまでは、「頼まれごとは全部無料で引き受ける」ことで、「すでに成功している人のインフラを使ったケース」で成功できたそうです。

六つ目に、新規ビジネスを単独でやるか、コラボスタイルでやるかを決める。

ノウハウやスキルを学んだだけで自分でできてしまう業種であれば、コラボにこだわる必要はないそうです。

後藤さんが起業家塾を開催していた時、あるマーケテイング会社からのコラボ依頼で1年間で複数回の塾を運営。

このときは、知人の紹介でセミナー会社の社長とお会いする縁が出来て、一緒に塾をやる話に。

そのコラボ形態は、集客や講演会、説明化のセッテイングはすべてセミナー会社が請け負い、後藤さんは塾生向けのセミナーとサポートを行ったそうです。

このことで先方の知的財産や運営ノウハウをすべて使えるので非常に賢いやり方だそうです。

最後に、勝ちか悪くても引き分けで、負けを最初から排除する。

最初に起こりえるすべてのマイナス点、懸念点、問題点をピックアップし、すべての対処法を考えることで、最初から何が起きても困らない状態をつくりスタートするそうです。

⑦自分の所感-イメージが湧いてくる

後藤さんの商売の仕方は、凄くイメージが沸くものでした。

また、他業種に渡って商売をする。

コラボする。

成功者を真似る。

失敗事例を出さないために徹底して研究する。彼がやっているビジネスは、決して参入障壁が高い商売には見えないのですが、しっかりと続けている。

私は凄く参考になる本でした。

まずはやりたいこと書き出してみよ。