「今日は、PEAK PERFORMANCE 最強の成長術」 ブラッド・スタルバーグ/ステイ―ブ・マグネスさんが書いた本(福井久美子さん訳)を紹介します。
以前、私の時間管理術として、休息の大切さを説明した話を取り上げました。
止める時間を決める!(仕事量から止める時間を決めるのではない!) – アイアンマンブログ (ironman1977.com)
この内容に関する科学的な根拠を持つ本がないか探していたところ、見つかりました。
著者は、一人はランナー、もう一人はマッキンゼーのエリートとして、休みを取らなかったり寝る時間を削って働き、両者とも燃え尽き症候群を経験した結果、最高のパフォーマンスを維持する方法があるのかを共同で研究したそうです。
その結果、負荷+休息=成長を促すという法則がスポーツ、職業どちらにおいても当てはまると判断し、本著で述べています。
目次
はじめに-最新科学にもとづく誰でもどんな状況でも成長する方法
プロローグ トップエリートに「共通するノウハウ」を教えよう
第Ⅰ部 「成長する人」に変わる
第Ⅱ部成長を「習慣」にする
第Ⅲ部成長を「続ける」
おわりに「3つのスキル」が最高のパフォーマンスを可能にする!
①没頭、熟成、ひらめきのステップで革新的な発想や世紀の大発見が可能となる
独創的な発明化、ノーベル賞を受賞した科学者なども、以下のステップで能力を上げていくことが研究成果として挙げているそうです。
ステップ1 没頭:高い集中力を発揮しながらひたすら仕事に没頭する
ステップ2 熟成:休息と疲労回復のための時間。仕事のことはいっさい考えない
ステップ3 ひらめき:アハ体験、新しいアイデアがわいたり、考えが深まる。
まずは、「たった一つ」にとことん集中する事、またかろうじて手が届く挑戦を探し出し、目標を立てて、深く集中しながら意図した練習をすることが、プロとアマチュアを分ける差になることを話しています。
また、その中身の濃い仕事には2時間以上集中して取り組めないため、50-90分の作業時間の合間に短い休憩を取るサイクルを繰り返すと、体力、認知機能、精神力を適度に維持できて、最高のパフォーマンスを発揮しやすくなるそうです。
更に、一流選手が大きなレースに勝つのは、誰よりも真剣に休息をとっていることもあるようで、独創的なアイデアの40%は休息中に思い浮かぶそうです。
②兎に角睡眠を重視する
本書では、「「休息」を最適化する」の一項目ではありますが、睡眠の重要性を徹底して述べています。
睡眠不足の人は物覚えが悪い、感情の整理が下手くそになる、などが研究で確認されているそうです。
また大学のアスリートを対象にした実験では、10時間以上眠ることを選手に課した結果、その成績が著しく向上したという結果も出ているそうです。
③生きる目的を決めて、とことん同じパターンにこだわる
生きる目的を設定し、その目的に沿って生きることは、他のどんな方法よりもパフォーマンス、バイタリテイー、健康の向上につながるそうです。
この目的の具体的な設定の仕方も著書にあります。
また、最高のパフォーマンスを発揮できる人は、1日を戦略的に設計し、自分のバイオリズムに合わせて仕事をします。
なんと村上春樹さんの行動パターンも紹介しており、村上さんが小説に取り掛かるときは、朝4時から5-6時間執筆、午後運動をして、寝るのは9時といったパターンを毎日繰り返すそうです。
④本の所感について
この本は、私自身が元々法人営業の仕事をやる中で感じていた「集中、休息」に関する考えをより深堀しており、人に提案する際の自信に繋がりました。
また、世の中の卓越した人々が、1日の中で、決まったルーテインを継続して実行していることが、よく分かりました。
昨今メジャーリーガー大谷翔平選手の活躍が有名ですが、彼の生活スタイルそのものが、正に人生の目的を決めて、1日のルーテイーンを守り、12時間寝るという著書で書かれている典型例に見えます。
また、最後の目的の部分で、本に書かれたリストから私の核となる価値観を選び、順位付けしてみると、以下となりました。
- 情熱
- 楽しむこと、
- バイタリテイー、
- 専門的技術(知識)、
- 実用主義、
- 人との関係
この核となる価値観を元に声明文を書くという項目もあり、私の場合以下となりました。
「今、社会人として働いている営業マンや、海外で勝負したい企業の手助けとなるような情・技術を高めるために、これまで培ってきた法人営業スキル及び様々な最新書籍からの知識を情熱をもって紹介することで、読者の役に立っていきたい。」
私にとっては凄く役に立ついい本でした!
自営業の方にとっても、会社員にとっても、パフォーマンスを上げたい方には等しく役に立つ本だと思いますので、更に自分のものにしたいと考える人は、是非読んでみてください。