本日は、あの世界の空調メーカー「ダイキン」の紹介です。
例によって柳下裕紀さんのサロンで紹介された投資先企業になります。
ダイキンは、この2-3年株価はさえません。
ピークは30,000円台に届きそうだったのが、今や16,000円代。
その理由に、既にグローバル市場で相当な売上高がある中、この数年、M&A等積極的な投資をしていた一方、主に中国、欧州での伸び悩みが影響しているようです。
とはいっても、今年度決算を見ると分かる通り、この数年間の売上高は中国を除くと、グローバルで伸びており、会社の決算説明会資料でも売上、利益とも史上最高との発表がありました。
空調機器に関しても、今やグローバルシェアTOPとなります。
一方で直近の株価は落ちている。
この背景には、投下資本利益率が下がっていた(9→8%台)もあったようです。
元々ダイキンは大阪金属工業所として100年超の歴史があり、その大と金から名称は「ダイキン」に。
フロンガスの研究により、冷媒から空調機器まで一貫して開発を行う空調総合メーカーであり、
①大気中から熱を集めて移動させ、温度をコントロールするヒートポンプ、
②その出力を制御するインバーター、
③熱を効率的に運ぶ冷媒技術
に優れていること。
特に地球温暖化、オゾン層破壊と言った課題からフロンガスの使用が禁止になる中、世界でも3社しか製造供給できない高純度フッ素を開発し、温暖化係数の低い新しい冷媒R32を開発。
更に1990年台からの海外進出、とりわけ中国、そして欧州、米国市場参入に向けた代理店育成、中国格力へのインバーター技術提供、マレーシア空調メーカーOYL(子会社米Mcquay International)、米Goodman買収により、地域毎に4000億円以上の売上を上げる体制を構築したこと。
更に直近では環境面で優れたR32技術の特許を無料開放、更に特許権の不行使宣言を発表し、どの企業も自由に使えるようにしたことで、特に参入障壁の高かった米国市場で米国環境保護庁がR410Aという冷媒を禁止し、R32に置き換える規制案が発表されるなど、著しく業績を伸ばしていること。
また、今後のアジアの一大消費地となるインド、更にはアフリカに向けた体制構築も着々と進めている事も含めて、事業としての強みは更に築いているのでは無いかと想像しました。
尚、中国市場の需要の鈍化、競合企業との競争もあり、市場シェア獲得一辺倒だったものをボラティリティの高い住宅向けよりも業務用、データセンター向け、そして成長が著しいアメリカ、インドを中心に攻め、利益率を高めていくと言った方針を立てているそうです。
私個人は、この数年間の株価の下落で、少し興味を失っていましたが、柳下さんがダイキンを取り上げた回数はこれまで8回にも上り、1-2年の株価動向で直ぐに見切る自分自身の株式投資の仕方を改めて反省しました。
(柳下さん曰く、10年立てば、投資したどの企業も全て上がっていますよとのことでした。)

