既にGoogle検索や様々なテクノロジーが生まれてから10数年経ち、私達の業務も高度化、より効率化することが出来るようになりました。
今では生成AIなども誕生し、アイデアを作るための情報収集ですらテクノロジーの活用により、簡単に出来るようになりました。
しかし、実際の職場を見ていても、びっくりするほど働いている人の意識、情報共有方法、組織の作り方など変わっていません。
今の時代は、営業であれば、営業という一つの機能を個人が殆ど網羅して対応出来るようになったにもかかわらずです。
そんな中、たまたま読んでいた木下勝寿さんの『時間最短化、成果最大化の法則』の中で、
やるべきだが、誰もやらない「めんどうくさいこと」をやることで一人勝ちできる仕事となる
と言う言葉に出会いました。
「時間最短化、成果最大化の法則」を読んで-夢の追求と凡事徹底 | すがわら あつし (ironman1977.com)
一般的なサラリーマンは、仕事の範囲を狭め、やって当たり前のことをやらない。
ここに、当たり前のように情報収集しているビジネスマンにとって、チャンスがあると感じます。
また、引退後も1億円稼いでいる里崎智也さんも、ご自身がYoutubeで公開しているプロ野球解説に関する考え方について、こんな記事が掲載されていました。
”――里崎さんのユーチューブでは「12球団全試合総チェック」が看板コーナーです。
シーズン中に毎週12球団の全36試合をフルで見た上で週2回、各1時間ほど解説するコンテンツです。
大変な労力では。
◆こんなの誰でもできるんですよ。
試合を見ればいいわけだから。
でも、そんな面倒くさいことは誰もやらない。
誰でもできるけど、誰もやらないことをどこまでやれるか。
ここにビッグチャンスがあると思っています。”
https://news.yahoo.co.jp/articles/6e4b5d9b04a5932e232a27fbd490a03745ca9313?page=3
この誰かがやった方が良いけど、誰もやらない。
これが法人営業の人にとっては、「地道な情報収集と共有の力」だと私は思っています。
そこで、今日は、法人営業のビジネスチャンスの獲得に向けて、私が毎日の日課から如何に準備し、チャンスを掴んで行くのか、ご紹介していきたいと思います。
➀法人営業の情報収集/組織内の共有方法の変化
法人営業のマーケテイング・営業の本質は、「如何に世の中の市場やビジネスチャンスに繋がる情報を外から取ってきて、社内に刺激を与え、アウトプットを引き出し、再度外に出して受注を獲得していく」ことだと私は考えています。
この社外➡社中➡社外の高速回転を如何に作るかが組織を活性化し、受注のチャンスを作るポイントだと感じています。
とりわけ、海外の営業をしている場合には、その国や市場、顧客、更にはビジネスがどういう風に生まれているのかを常に観察していく必要があります。
一昔前は、幹部層が、経済新聞及び専門紙若しくは地域紙をGeneralに読み、全般的な知識を幅広く掴む。
兵隊はその地域、商品といった担当を区分けされ、得た情報も上下の関係の中で提供していくといったやり方を取っていました。
しかし、インターネットが生まれ、情報収集方法も、キーワード検索などにより、公知情報については、必要な情報を効率的にいつでもどこででも取れるようになったこと。
更に得た情報をメールや、Teams、若しくはSNSなどで、いつでも誰にでも共有出来るようになったことから、組織内外での情報収集や共有方法も一変したと私は考えています。
②継続した情報収集と、共有化することで、価値ある人間になる
私は、毎日Google Alertにて400個のキーワードを元に、➀市場、②顧客、③商品、④自社/競合情報を取っています。
会社の所定の業務を行う以外に、この情報収集によって、自分が関係する市場に関する日本語対応の公知情報は、ほぼ洩れなく取っていると思います。
尚、具体的にどのようなキーワードを設定しているかについては、過去に上げたブログを参照ください。
①市場、②顧客、③商品、④自社/競合情報を法人営業が毎日収集する意味-世界TOPクラスの鉄鋼会社の情報収集術 | すがわら あつし (ironman1977.com)
この収集した情報を、組織内に展開する事、そして、顧客とその話題について提供、対話することで、自分自身の記憶情報が深まると共に、相手に役立てます。
更に顧客から情報を引き出し、会話した内容を自社の組織内に展開することで、市場や顧客の最新情報を自社内に取り入れることができます。
最新情報を提供するだけで、価値が生まれる! | すがわら あつし (ironman1977.com)
③最新の公知情報の把握から、実際のビジネスの機会にはタイムラグがある。
あるビジネスチャンスの局面が出てきたときに、過去にこの状況を見たことがあるという既視感を感じることがあります。
例えば、前職での鉄鋼プラントの営業の際には、建材加工会社によるベトナムでの鉄鋼業の参入の話などは、各産業/プレイヤーの力関係の変化が起こっている構造的な変化が裏にあることをそのニュースや会社を調べるうちに、理解しました。
その事象を念頭において行動するうちに、数年後に、インドネシア等他国でも起こり、実際に受注に繋げました。
このように、顧客やパートナーがどういった動きになっていくのか、ある一部の先端事例を見ることで、将来のことが類推出来るようになりますが、その事象は今すぐ訪れるわけではなく、数年掛けて市場や顧客の行動に変化が出てきます。
④ビジネスチャンスは突然来る
ビジネスチャンスは突然来ます。
相手の計画を知り、前もって社内で準備し、計画通りに仕事が取れることほど気持ちが良いことはありません。
しかし、市場や顧客は自社の状況などお構いなしに、物事を進めていきます。
また、自分自身がその機会にあたるか否かは、偶然といっていいことが連続して起こることもあります。
その際、大事なことは、前もって幅広い情報を収集しておくこと。
そしてチャンスと思ったら、絶対に掴み取りに行くという意志と行動力です。
以前紹介した鈴木 祐さん著作「運の方程式」では、幸運=(行動×多様+察知)×回復を継続していくことと言っていました。
「運の方程式」を読んで | すがわら あつし (ironman1977.com)
つまり、成功するかどうかは、コントロール出来ないため、兎に角
①「継続した行動をする」
②「日々新しいチャレンジをする」
③「身の回りの変化に敏感になり、察知力を上げる」
④「失敗をデータとして捉え、分析する」
ことの大切さを上げていました。
私は、この行動力の幅を広げる、新しい人に出会う、世の中の察知力を上げる、失敗を繰り返しながらも、成功を掴むという考え方を前提とした上で、特に法人営業の場合は、幅広い情報収集力と共有力を加えたいと思います。
⑤纏め
法人営業を行う上で、様々なテクノロジーを活用することで、簡単に情報収集や提供することが出来るようになりました。
その際大切なことは、継続して情報を取得し続け、その内容を顧客や社内に共有、知見を引き出し、動かしていくことです。
また、公知情報が出るタイミングと実際のビジネス機会には、タイムラグがありますが、その機会がいずれ訪れることを意識して、得た情報を活用して様々な関係者に会うことで見えてくるもの、ビジネスの機会を得ることが出来ます。
この活動をするだけで、法人営業の方は、大多数の組織で今でも唯一無二の存在になれる可能は高いと思います。